原因
どちらの病気も他の多くの血液の悪性腫瘍と同じく、はっきりした原因はわかっていません。しかし、C型肝炎ウイルスの罹患者が患者さんに多く含まれる他、自己免疫疾患との関連を示唆する研究結果もあるため、体内での慢性的な炎症が病気の原因となっている可能性があります。
また、ワルデンストレームマクログロブリン血症の方は、殺虫剤や木屑への暴露が病気と関連している可能性があるとの研究もあります。いずれにせよ、何らかの仕組みで一部の成熟B細胞が増殖や生存に有利な遺伝子変異を獲得した結果、腫瘍性(一部の細胞群が正常の範囲を超えて過剰に増殖すること)に増えることで病気につながります。
すでに述べた様に、この二つの病気は重なるところが多く、どちらの病気もほとんどの症例でMYD88という分子の設計図となる遺伝子に変異が見つかります。このMYD88という分子は体内のホルモンとの作用を通じてB細胞の寿命を延ばすはたらきがあり、これが通常より強くはたらくことで病気の原因になる細胞が過剰に増えるのです。
医師の方へ
「リンパ形質細胞性リンパ腫」を登録すると、新着の情報をお知らせします