にゅうじゅうぶんぴつしょうこうぐん

乳汁分泌症候群

別名
乳汁分泌異常
最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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原因

乳汁分泌症候群では、約90%に血中プロラクチン(PRL)値の上昇が認められると報告されています。プロラクチンとは脳の下垂体前葉という部分から分泌されるホルモンで、主に授乳時期の乳汁産生・分泌に関与しています。

授乳時期以外では、プロラクチンの分泌が抑えられていて、乳汁の分泌は通常ありませんが、このバランスが崩れ、血中にプロラクチンが過剰に分泌されてしまうと、高プロラクチン血症となり、乳汁分泌症候群が引き起こされます。授乳中と同じような状態になるため、無月経も同時に起こることが多いです。

プロラクチンの分泌が異常に増えてしまう原因はいくつか考えられ、生理的なものと病的なものに分けられます。生理的なものとしては、過度な運動やストレスが代表的ですが、この場合には一時的な症状で自然に治ることが多いとされています。

一方で、病的なものとしてはPRL産生下垂体腫瘍(プロラクチノーマ)がもっとも多く 、続けて視床下部機能障害、薬剤服用、原発性甲状腺機能低下症、腎機能低下などが挙げられます。PRL産生下垂体腫瘍(プロラクチノーマ)は脳に発生する良性腫瘍で、腫瘍自体からプロラクチンが持続的に産生・分泌されるために高プロラクチン血症となり、乳汁分泌症候群が発症します。

薬剤が関係することもあり、たとえば、H2受容体拮抗薬(胃酸分泌を抑える薬)、制吐薬、降圧薬などにより高プロラクチン血症となることがあります。

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