しょじょまくへいさしょう

処女膜閉鎖症

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

処女膜閉鎖症は、生まれる前の胎児期の異常により、腟にある処女膜が開いていない状態のことを指します。処女膜閉鎖症自体はおよそ2,000人に1人程度と比較的まれな病気に含まれます。

原因

ヒトの体は出産前の胎児の時期に徐々につくられ、産まれる準備を進めていきます。その途中の段階で正常なつくりがされないと、一部に異常を持った状態で産まれてくることがあります。処女膜閉鎖症とは、こうした分化異常が性器に生じたものです。

お母さんが妊娠中に摂取する食べ物やアルコール、空気中の微粒子など、特定の何かが処女膜閉鎖症の発生率を明らかに上昇させるという科学的データはありません。そのため処女膜閉鎖性は、偶然起きてしまったものと考えられます。

症状

処女膜閉鎖症の症状のひとつに、一定周期で生じる腹痛があります。初経(初めての月経)が訪れるまでは無症状なことがほとんどです。処女膜閉鎖症の方の場合、月経が始まっても月経血が排出されず、腟の中に溜まっていきます。これが毎月繰り返されることで、月経血が次第に子宮の中まで貯留するようになり、徐々に下腹部痛を感じるようになります。このため、一般的には月経の時期に一致して下腹部痛を感じ、病院を受診して発見されるケースが多いです。

処女膜閉鎖症に気づかない、もしくは病院を受診せずに放置してしまうと、月経血の貯留量が増加して膀胱や腸など腟の周囲にある臓器を圧迫して、排尿障害排便障害を起こす可能性があります。また月経血が卵管を通じて骨盤内に流れ出ると、卵管の周囲が癒着して不妊症の原因となる可能性もあります。

検査・診断

ほとんどの処女膜閉鎖症は身体診察で診断可能です。外陰部を観察すると処女膜の閉鎖が確認できるほか、腟の内側に溜まっている月経血が青く透けて見えることもあります。また腟からの超音波検査を実施して、腟の内側や子宮内、またお腹の中にどの程度の月経血が貯留しているか、MRI検査で骨盤部などにも異常がないか調べることもあります。

治療

処女膜閉鎖症では、閉鎖している処女膜をメスなどで切開して出口を作る手術を行います。処置を行った部分が癒着によって再度閉鎖してしまう可能性があるため、長期間に渡っての受診や処置が必要になることが少なくありません。

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