症状
前十字靱帯断裂の症状は受傷直後と受傷後3週間以降によって現れ方が異なります。それぞれの時期で特徴的な症状は次の通りです。
受傷直後
前十字靱帯断裂が生じた瞬間は強い痛みとともに膝が外れたり、崩れ落ちたりといった感覚が生じるとされています。また、靱帯が切れる音が聞こえるケースも少なくありません。しかし、受傷すると即座に歩行が不可能になるわけではなく、支えなく歩行できるケースもあります。ところが、膝関節の半月板や軟骨、ほかの靱帯にもダメージが加わっていると受傷直後から歩行困難な場合もあります。
そして、受傷後数時間~数日が経過すると膝関節内には少しずつ血が溜まっていき、関節全体が大きく腫れて強い痛みを伴うようになります。
受傷後3週間頃以降
受傷直後の膝関節の痛みや腫れは3週間ほど経過すると自然に改善していきます。問題なく歩行できるケースが多いですが、膝をひねったときや足をついたときなどに膝が外れる、膝が抜けるといった違和感のある状態は続いていき、スポーツに支障をきたすようになります。
また、前十字靱帯が断裂したままの状態が続くと膝関節の半月板や軟骨などに過度な負担がかかり、若年者であっても変形性膝関節症に移行するケースがあります。
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