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膝

変形性膝関節症

目次

変形性膝関節症とは

変形性膝関節症とは、体重や加齢などの影響から膝の軟骨がすりへり、膝に強い痛みを生じるようになる疾患を指します。女性に発生することが多い疾患であり、その他、元々のO脚傾向、閉経後、生活習慣や食生活なども変形性膝関節症の発症に関与していると考えられています。

膝には体重負担が大きくかかる部位であり、変形性膝関節症の発症を防ぐためには体重を増やしすぎないようにコントロールすることが重要です。さらに、膝周囲の筋力をしっかりと保持することも、膝への負担を軽減させるためには有効であると考えられています。病状が進行すると歩行が困難になることもあり、手術による膝関節へのアプローチが求められることもあります。

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原因

膝関節は、身体の中で最も大きな関節であり、主に歩行のために重要な役割を果たします。具体的には、太ももにあたる大腿骨(だいたいこつ)とすねにあたる脛骨(けいこつ)の継ぎ目にある関節です。膝の前方には膝のお皿と呼ばれる膝蓋骨(しつがいこつ)があり、それから4つ目の骨として脛骨の外側にある腓骨(ひこつ)と呼ばれる細い骨から成り立っています。しかし、こうした骨同士が直接的に接触すると大きな摩擦が生じ、骨の摩耗につながるため、スムーズに関節を可動させ骨を守るための機構が人には備わっています。

大腿骨、脛骨、膝蓋骨それぞれの関節面と呼ばれる表面には、厚さ3ミリほどの軟骨が存在します。この軟骨には、関節が動く度に摩擦が生じます。ただしこの摩擦は、スケートリンクとスケートの間に生じる摩擦よりも小さいと言われています。

さらに、大腿骨と脛骨の関節面の間には半月板(はんげつばん)があり、主にクッションの役割を果たします。この半月板は、アワビの刺身のような硬さで、コラーゲン繊維でできています。膝を曲げたり伸ばしたりすると半月板が動き、そのおかげで私たちはスムーズに膝を曲げることが可能となります。

ただし、変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減ることにより慢性炎症や変形が生じ、膝に痛みが現れる疾患です。この疾患は、膝の軟骨がすり減り表面が荒れてしまうため半月板が切れてしまうという考え方もありますが、その逆もあります。

膝に対しての変化は、加齢や体重によって徐々に進行します。膝の関節には体重が大きくかかる関節に当たるため、過度な体重増加は物理的な軟骨損傷を進行させる大きな危険因子と言えます。また、O脚の方も変形性膝関節症を発症しやすいと考えられています。通常は、膝の内側と外側にそれぞれ50%ずつ力がかかりますが、O脚の方の場合、内側の方が外側に比べてはるかに大きな体重がかかると言われています。その他、布団の上げ下ろしや正座をするといった日本独特の生活スタイル、遺伝的な要因、なども変形性膝関節症の発症に関与していると考えられています。

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症状

変形性膝関節症に関連した症状としては、膝を動かした時に生じる膝の痛みがあります。特に、歩行時の最初の数歩や椅子から立ち上がるときに膝に痛みを感じることが多いです。変形性膝関節症の病状時期に関わらず生じる症状ですが、病気が進行すると痛みは強くなる傾向があります。痛みが生じることで関節の可動域も狭くなり、日常生活に大きな影響を及ぼします。

変形性膝関節症では、滑膜炎と呼ばれる炎症反応が膝関節で生じることもあります。炎症が生じることから「関節水腫(かんせつすいしゅ)」といった症状を呈するようになり、膝に水がたまる症状を言います。通常、人は立ち上がると膝のお皿と呼ばれる膝蓋骨の形が見えますが、関節水腫になると、たまった水により膝の輪郭がなくなり膝のお皿が見えなくなります。また、膝の中に限界まで水がたまると膝が曲げにくくなります。

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検査

変形性膝関節症では、病気に関連した症状や足のO脚所見、膝の炎症状況を確認することから病気が疑われます。その後、レントゲン写真やMRIといった画像検査を行うことになります。こうした画像検査を行うことで、軟骨や半月板の損傷具合や骨の変形具合などをより詳細に評価することが可能となります。

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治療

変形性膝関節症で発症した軟骨や半月板の損傷は、現在の医療ではもとに戻すことは出来ません。そのため、変形性膝関節症の治療は、痛みに対しての対症療法(痛み止めの内服)や残された膝関節の機能を最大限活用させるための手術、もしくは完全に人工物に関節を置き換える治療になります。経過において、筋力保持のためのトレーニングやリハビリテーション、適切な装具を利用する、といったアプローチも重要となります。

変形性膝関節症には、主に3つの手術があります。膝に与える影響が小さいものから順番に並べると、関節鏡による手術、膝周囲骨切り術、膝を人工関節に置き換える手術になります。

関節鏡とは、膝の内側と外側に小さな傷をつけ内視鏡を膝に入れ、膝の内部をきれいにする手術です。これは、膝の内部の掃除と半月板の修復を目的としています。

膝周囲骨切り術とは、骨の矯正術になります。変形性膝関節症はO脚があることで症状が増悪しやすいため、膝周囲の骨の加重を矯正するための手術方法になります。最も一般的に行われている膝周囲骨切り術は、高位脛骨骨切り術(こういけいこつこつきりじゅつ)になります。骨切り術は、患者さんの症状に合わせた手術が可能であり、高位脛骨骨切り術以外に何通りもの方法があります。AKO(膝周囲骨切り術)は、術後のリハビリが比較的スムーズに行え、リハビリ後にスポーツや重労働が可能になる点が大きなメリットです。

人工関節に置き換える手術は、合併症や置換後の日常生活への制限も看過出来るものではないものであるため、疾患がかなり進行している方に対して実施されます。身体に負担が大きい手術であるため、実施には十分な検討が必要でしょう。

より詳しい情報は、記事①記事②記事③をご参照ください

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