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変形性膝関節症の検査、診断

変形性膝関節症の検査、診断
桂川 陽三 先生

国立国際医療研究センター病院  整形外科 診療科長

桂川 陽三 先生

目次
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変形性膝関節症を診断するためには、基本的にはレントゲン(X線)検査を行います。すり減った軟骨だけでなく、関節の部分に問題がないか、ほかの病気の可能性がないかといったことをさらに詳しく調べる場合は、MRI検査を行うこともあります。

今回は、変形性膝関節症の検査方法について、国立国際医療研究センター病院の整形外科診療科長・人工関節センター長である桂川陽三先生に伺いました。

 

変形性膝関節症の患者さんの多くは、膝の痛みや、歩きにくくなってきたことにご自身で気づかれることで、受診なさいます。かなり進行してから、足の変形に気づいて受診する方もいらっしゃいます。また、O脚になっていることや、足を引きずって歩いていることなどを周囲の方から指摘されて、初めて病院にかかる患者さんもいらっしゃいます。

高齢の患者さんには我慢強い性格の方が多いためか、痛みに耐えているうちに、膝の状態がかなり悪くなってしまうことも少なくありません。変形性膝関節症は、なるべく早い段階で検査を受け、治療を始めることが大切です。

本記事では、変形性膝関節症の検査方法についてお話しします。

 

変形性膝関節症を診断するためには、基本的にはレントゲン検査を行います。通常は、関節の正面、側面、膝蓋骨の撮影という3種類の撮影法を組み合わせます。

変形性膝関節症 立った状態では関節が閉じたように見える(右)
変形性膝関節症(レントゲン検査)立った状態では関節が閉じたように見える(右)

より詳しい検査が必要な場合は、立った状態で行うこともあります。寝た状態で撮影すると関節が開いているように見える場合でも、立ち上がって膝に体重をかけてみると関節が閉じて、変形性膝関節症の進行の程度が分かりやすくなるためです。

 

基本的にはレントゲン検査を行いますが、さらに詳しく調べようとする場合は、磁気を用いて撮影するMRI検査を実施します。変形性膝関節症は軟骨がすり減って起こる病気ですが、関節の半月板や靭帯、骨などにも異常がないかどうかを調べることができます。
 

変形性膝関節症 MRI検査
変形性膝関節症(MRI検査)

また、レントゲン検査では膝関節の変形がみられないのに、患者さんの感じている痛みが強すぎるという場合、変形性膝関節症とは別の病気の可能性を考えて、MRI検査を行うことがあります。腫瘍や細菌感染など、通常の変形性膝関節症以外の原因を調べる場合も、MRI検査が必要です。

変形性膝関節症との鑑別が必要な病気は、主に次の通りです。いずれも、膝に痛みや腫れなどの症状を引き起こすことのある病気です。

(特発性膝関節骨壊死症について、詳しくは記事6『進行すると変形性膝関節症になる?特発性膝関節骨壊死症について』をご覧ください)

 

桂川先生

変形性膝関節症は、変形が進むと治療の選択肢が限られてきます。治療法としては、膝関節にかかる負担を減らすために行う運動療法や、痛みを軽減させる薬物療法などがありますが、進行すると手術をするしかないという状況になることもあります。変形がどのくらい進んでいるのかということも含めて、できるだけ早いうちに医師の診断を受け、治療を始めることが大切です。

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