どうみゃくりゅうようこつのうしゅ

動脈瘤様骨嚢腫

最終更新日:
2018年09月14日
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2018/09/14
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概要

動脈瘤様骨嚢腫とは、骨に形成される腫瘍性病変のひとつを指します。膝や骨盤(こつばん)脊椎(せきつい)などの骨に出現することがあり、若年層に発生する比較的まれな病気です。

発症すると、痛みや腫れ、骨の変形などがみられます。良性の腫瘍ですが、大きくなることもあるため、手術などによる治療が必要です。治療後も再発することがあるため、経過観察が必要です。

 

原因

染色体レベルでの異常により発症すると考えられています。ヒトの細胞は、22対44本の常染色体と呼ばれる染色体を有しています。常染色体は1番から22番までの番号が付けられていますが、16番目と17番目の染色体に異常が生じることで病気の発症に至ると考えられています。

具体的には、上記の染色体異常により、TRE17、USP6といった遺伝子に異常が生じます。こうした遺伝子異常により、細胞が増殖しやすくなり、腫瘍性病変が形成されます。

その他、動脈瘤様骨嚢腫は、軟骨芽細胞腫、巨細胞腫、骨肉腫などの別の骨関連疾患に反応する形で発症することもあります。

症状

病変が生じた骨付近に痛みや腫れ、熱感などがみられます。また、病変は拡大しつつ周囲の正常組織も侵襲するため、骨がもろくなってしまい、軽度の外力でも骨折することがあります。骨が変形したり、周囲の関節機能が低下したりすることもあります。

特に骨の成長期にある小児に発症した場合、骨の成長が障害されて長さが短くなる、といった症状につながることがあります。

その他、周囲に位置する神経組織が障害を受けることがあり、障害された神経領域に応じて、痛みやしびれなどを伴うことがあります。

検査・診断

骨に生じている変化や周囲の組織への侵襲具合などを評価するために、レントゲン検査やCT検査、MRI検査などの画像検査が行われます。

また、動脈瘤様骨嚢腫に特徴的な変化を確認するために、病理検査が行われることもあります。病理検査とは、病変部位から組織の一部を採取して、顕微鏡で観察する検査です。

これら検査により病気を診断し、治療方針を決定します。

治療

年齢や病変部位、症状、骨折のリスクなどを考慮して治療方針が決定されます。基本的には骨病変が拡大することが懸念される病気であるため、治療が勧められます。具体的には手術による病変の摘出、骨の移植、硬化療法などが検討されます。

動脈瘤様骨嚢腫は良性の腫瘍病変ですが、再発することも懸念されます。したがって、治療を受けた後も定期的にフォローアップを受けることが重要です。

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