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せんしょくたいいじょう

染色体異常

最終更新日
2018年08月24日
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2018/08/24
掲載しました。

概要

染色体(遺伝子)とは

細胞には生命の設計図といわれる核の中に遺伝情報を含んでいる染色体(遺伝子)があります。ヒトの正常の体細胞(デイプロイド)では、22対の常染色体と1対の性染色体があり、合わせて計46本の染色体を持っています。

一本の染色体には約1000個の遺伝子、染色体分染法によるバンド1本には約50個程度の遺伝子が存在すると言われています。

染色体異常とは

染色体異常とは、染色体部分の過剰や欠失により、遺伝子群の量的不均衡を起こし、遺伝子の発現異常に起因した種々の症状を来す状態を指します。

また、染色体に量的不均衡がない場合(均衡型構造異常)でも、構造異常に伴って起こった染色体切断が遺伝子発現を障害することもわかっています。したがって、染色体異常とは、染色体の過剰や欠失、構造異常により起こる症状を呈するすべての病気・病態を指します。

染色体異常によって、ダウン症候群ターナー症候群といった病気を発症したり、がんが発生したりすることがあります。

染色体異常は、偶発的に生じることもあれば、抗がん剤や放射線などの影響によって生じることもあります。異常が生じることでもたらされる状況はさまざまであり、多様な症状が出現する可能性があります。

また、染色体異常が強すぎる場合には、出生自体が難しくなり流産にいたるケースもあります。

原因

ヒトの体細胞(デイプロイド)には、には、1〜22まで番号が振り分けられた22対44本の常染色体と、X染色体およびY染色体といった1対2本の性染色体が存在します。これらの染色体には、人の細胞が正常に働くのに重要な役割を果たす遺伝子が存在しています。

染色体異常では、本来46本存在するはずの染色体の数が異常を示すことがあります。たとえば、ダウン症候群では21番目の染色体が3本存在することで、さまざまな症状が全身に現れます。

また、染色体異常には構造的な異常も含まれます。そのため、がん特有の遺伝子変化をもたらすような構造的な異常を有することがあり、がんの発生につながる可能性もあります。

症状

染色体異常により、ダウン症候群ターナー症候群クラインフェルター症候群などを発症した場合は、心疾患や精神発達遅滞、消化器系の異常、成長障害、不妊症などさまざまな症状が現れる可能性があります。

具体的には、心不全症状(息切れや呼吸困難、哺乳障害など)、便秘や嘔吐、けいれんなど、全身各所の症状が現れることがあります。

さらに、染色体異常はがん細胞に特異的に生じることもあります。これにより白血病肺がんなどの悪性腫瘍の発症に至ることもあります。また、がんの発生に関与するだけでなく、薬に対しての反応性を規定する大きな因子であることも知られています。

検査・診断

染色体異常は、血液や口腔内の粘膜、がん細胞などを用いて検査を行い診断されます。代表的な方法としては、G-banding(Gバンド染色法)と呼ばれる方法で、染色体の本数を観察することがあります。

染色体異常を調べる検査は、赤ちゃんが子宮内にいるときに出生前検査として行うことがあります。一方で、がんの発生をきっかけに検査を検討するケースもあります。

治療

染色体に生じた数や構造的な異常は、現代の医療では治すことができません。そのため、生じている症状に合わせて対症療法的な治療が行われます。

たとえば、ダウン症候群では心疾患を生じることがあるので、それに合わせて手術や内科的な治療が選択されます。また精神発達遅滞がみられることもあるため、療育的な対応が必要とされることもあります。発症した病気によっては不妊症となる場合もあり、体外受精などの方法が選択されることもあります。

染色体異常に関連して悪性腫瘍が発生した場合には、病変の広がりなどを考慮しつつ、手術・化学療法・放射線などの治療を行います。

染色体異常は、発症した病気によっては、次世代に遺伝することもあります。このような状況が疑われる場合には、遺伝カウンセリングを行うことも検討されます。

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