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クラインフェルター症候群
クラインフェルター症候群とは、性染色体異常が原因の病気の一種類です。性別を決定するための染色体にはX染色体とY染色体がありますが、本来であれば「XY」が正常な男性の組み合わせです。しかしクライン...
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クラインフェルター症候群くらいんふぇるたーしょうこうぐん

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

クラインフェルター症候群とは、性染色体異常が原因の病気の一種類です。性別を決定するための染色体にはX染色体とY染色体がありますが、本来であれば「XY」が正常な男性の組み合わせです。しかしクラインフェルター症候群ではこの組み合わせに異常が生じ、「XXY」を有することで病気が引き起こされる割合が多くみられます。

この性染色体を持つ男性は、高身長・やせ型・長い手足という見た目をしている方が多いといわれています。幼い頃に病院で診断される場合もありますが、気付かれず成長した場合は、不妊症を契機に発見されることも多い病気です。

約1,000人に1人の割合で発生すると考えられており、日本においては6万人以上の方が罹患しているという報告があります。

原因

クラインフェルター症候群は染色体の数に異常がある病気です。人の性別を決定するための染色体として、X染色体とY染色体が知られていますが、これらの性染色体の組み合わせに応じて男性(XY)もしくは女性(XX)が決定します。

クラインフェルター症候群の原因は、両親から染色体を半分ずつもらうときに、何らか原因でX染色体が2本以上となり、全体で47,XXY(もしくは48,XXXY、49,XXXXYなど)という染色体になってしまうことです。

余分なX染色体は、正常な男性としての発達を阻害し、男性ホルモンの量も低下させます。その結果、無精子症となることが多く、不妊治療が必要となります。一方、体外受精などで挙児を得る(子どもを得る)場合、一般的にはクラインフェルター症候群が遺伝する確率は低いといわれています。

余剰なX染色体を2つ以上有する場合(たとえば49,XXXXY)は、男性発達の異常以外の機能障害を引き起こす可能性が高いともいわれています。一方、身体全身の細胞すべてが余剰なX染色体を有しているのではなく、正常な染色体を示す細胞(すなわち46,XY)が混じっている方もいらっしゃいます。こうした状態を「モザイク型のクラインフェルター症候群」と呼びますが、症状がより軽くなる傾向にあるといわれています。

症状

クラインフェルター症候群は、思春期以前の子どもにはあまり異常がみられません。しかし、思春期にかかると年齢に比しての男性ホルモン産生量が少なくなるため、男性としての成熟が遅くなったり、認められなくなったりします。具体的には、二次性徴がみられなかったり、体毛が少なかったり陰茎が小さいといった症状を呈します。

また、成人期になると精巣が萎縮することになり、骨粗しょう症、筋力低下、女性化乳房、性欲低下など、多彩な症状が出ることがあります。生殖機能に関しては、高度乏精子症や無精子症となり、不妊症の原因となります。

クラインフェルター症候群では、糖尿病、甲状腺機能低下症、乳癌などの病気の頻度が高くなるという報告があります。また、同じ年齢の方と比較して、比較的に身長が高くなる傾向もあります。なかには、学習障害や発語の遅れなどを認められています。また、胎児期の性発達がうまくいかないこともあり、尿道下裂や停留精巣などを出生時に認めることもあります。

検査・診断

クラインフェルター症候群は、G-bandingと呼ばれる染色体検査を行うことで判明します。この検査により、余剰なX染色体が存在することから診断されます。成人になると、ほとんどの場合、精巣が萎縮します。ホルモン検査をすると、LH、FSHという男性ホルモンが生成され、精子形成を促すホルモンが上昇していますが、男性ホルモンであるテストステロンは低下していることが確認されます。

治療

クラインフェルター症候群を根本的に治す治療方法はありませんが、男性ホルモンの低下が引き起こした症状を緩和するために、男性ホルモン補充療法が行われます。補充は2~4週間に1度の頻度で、筋肉へと注射します。投与により、ホルモン欠乏によるだるさが解消したり、筋肉量の維持がしやすくなったり、健全な生活が可能となります。また、男性ホルモンを適切な時期から投与することで、外性器の成長を補助することも期待できます。

クラインフェルター症候群に伴う不妊症に対しては、体外受精や顕微受精を行います。精子の回収率が悪い場合には、顕微鏡を用いて直接精巣内から精子を採取する方法(顕微鏡下精巣内精子回収術と呼びます)がとられることもあります。クラインフェルター症候群の方における精子回収率は約50%と報告されています。

また、クラインフェルター症候群は悪性腫瘍やそのほかの発生率が高い病気でもあります。早期発見を心がけ、病気が発症した場合には、それぞれ適切な治療を受けることが必要です。

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