治療
化膿性脊椎炎は症状の度合いに応じて、保存治療または手術療法が検討されます。
保存治療
化膿性脊椎炎の基本的な治療法は、保存治療の1つである薬物療法です。
薬物療法では抗菌薬の点滴を行い、原因となる細菌を死滅させます。抗菌薬の投与は炎症が落ち着くまで必要となるため、長期間にわたり治療の継続が必要です。多くは1か月程度抗菌薬の点滴を行い、その後2~3か月ほど抗菌薬を内服します。一般的に、血液検査で白血球やCRP、血沈など炎症マーカーが正常化するまで継続します。
また、骨がもろくなっている可能性もあるため、感染した状態が落ち着き骨の強度が安定するまでは安静に過ごすことが重要です。その期間は、コルセットを着用するなど、骨に負担をかけない生活をする必要があります。
手術療法
抗菌薬を投与しても痛みが治らない場合や、骨の破壊が進んでいたり、麻痺などの神経症状や骨の強い変形などが生じていたりする場合に検討されます。治療内容は、感染の程度や全身の状態などによって判断されます。骨の変形が進んでいる場合には、脊椎固定術や骨移植術を行う場合もあります。
また、明らかに膿の貯留が認められる場合には経皮的ドレナージ*を行い、同時に抗菌薬を点滴することもあります。
*経皮的ドレナージ:CTや超音波の画像を見ながら患部に針を指して、細いカテーテルを留置し膿を排出する方法。
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