症状
一般的な剥脱性口唇炎や接触口唇炎、アトピー性口唇炎、光線性口唇炎では口唇の高度な乾燥と発赤、腫れ、それに伴う口唇の亀裂やびらん、出血などの症状がみられます。口唇の表層がダメージを受けるためバリア機能が正常に作用せず、唾液や飲み物などの刺激によって強い痛みを感じることも少なくありません。また、口唇周囲の皮膚にまで炎症が波及することもあります。
一方、肉芽腫性口唇炎や形質細胞性口唇炎は口唇に慢性的な炎症を引き起こす病気ですが、症状の現れ方はほかの口唇炎と異なる特徴を持ちます。まず、肉芽腫性口唇炎は痛みを伴わない口唇の腫れが徐々に生じ、やがて少しずつ硬く触れるようになっていきます。形質細胞性口唇炎は口唇が腫れ、表面がただれてくるため出血しやすくなります。このため、口唇は出血部位とかさぶたができる部位が混在するのが特徴です。
感染症による口唇炎は水疱やびらん、亀裂などさまざまな症状を引き起こします。また、ほかの原因の口唇炎が悪化すると、黄色ブドウ球菌やカンジダなど皮膚に常在している病原体への感染が生じやすくなり、強い痛みや腫れ、発熱などが現れることもあります。
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