検査・診断
吃音が疑われる場合、これまでの病歴や現在抱えている症状などについて詳しく話を聞いたうえで、まずは声を出したり音を産生したりする器官に異常がないかどうか確認します。
診断には吃音症状の検査が有用です。吃音症状の検査は“吃音検査法”と呼ばれる方法に従って言語聴覚士(ST)*が行うことが一般的で、状況絵(さまざまな状況が描かれているイラスト)の説明や文章の音読などにより吃音症状が現れているかどうかを確認します。基準上は、発話100文節のうち3回以上吃音中核症状が現れた場合に吃音と診断されます。
しかし患者によっては、自分の名前など特定の単語を発するときや電話をかけるときなど、特定の場面でのみ症状が現れ、通常の吃音検査法では中核症状が認められない方もいます。このような場合は、特定の条件でほぼ一貫して吃音中核症状がみられれば吃音と診断することが一般的です。
また吃音中核症状だけでなく、身体の動きが現れる随伴症状や、言いにくい言葉を違う言葉に言い換える回避など、付随するさまざまな症状についてもよく観察し、診断や治療に役立てます。
*言語聴覚士(Speech-language-hearing Therapist):言葉によるコミュニケーションの問題について評価を行い、患者に合った訓練や指導を行う職。
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