治療
変形性肩関節症の治療には、薬や注射、リハビリテーションなどで痛みのコントロールを行う“保存的治療”と、外科的に治療を行う“手術的治療”の2つがあります。まず保存的治療を行い、それでも生活に支障をきたす場合に手術的治療を検討します。
保存的治療
保存的治療で用いる薬として、内服薬(非ステロイド性抗炎症剤)、湿布剤、関節内注射(ステロイド剤、ヒアルロン酸ナトリウム)があります。
一般的にはまず内服薬で痛みの軽減を図り、かぶれなど皮膚異常がない場合に湿布剤を用います。痛みが強い場合や夜間痛がある場合に、関節内注射を行うことがあります。薬物療法に加えて、運動療法(リハビリテーション)で肩関節の可動域の改善を図ることもあります。
手術的治療
手術的治療としては人工関節置換術を行うのが一般的です。
人工関節置換術とは、すり減った軟骨や傷んだ骨を外科的に切除して、金属とポリエチレンなどでできた人工関節に置き換える手術のことです。主な術式として、上腕骨頭だけを置換する人工骨頭置換術、肩甲骨関節窩と上腕骨頭を置換する人工肩関節置換術、本来の肩関節の形状と反転させた人工関節に置換するリバース型人工肩関節全置換術があります。
どの手術法を用いるかは、患者の年齢、骨や腱板の状態によって異なります。
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