症状
強膜炎は臨床経過や炎症症状の強さなどに応じていくつかのタイプに分類されていますが、主要な症状として強い目の痛みを挙げることができます。
目の痛みは非常に強く、睡眠や日常生活が妨げられるほどであることもまれではありません。治療経過中にも痛みは残りやすく、改善に時間がかかることも少なくありません。また、目の痛み以外にも、充血や涙目、異物感、眼球の限局的な盛り上がりなどがみられることもあります。
強膜の内側には、眼球の内部を裏打ちする形でぶどう膜と呼ばれる組織があります。強膜炎を発症すると内部に存在するぶどう膜にも炎症が波及し、ぶどう膜炎を発症することがあります。
また、強膜の一部が溶けてしまうこともあり、内側のぶどう膜の色が透けて見える結果、白眼の部分が黒っぽくなる場合もあります。こうした重度の強膜炎では、かすみ目や視力低下を起こします。
さらに、強膜は眼球が球体を保てるよう、強固にする役割を担っています。強膜が溶けてしまうことで眼球の強度がもろく弱い状態になってしまい、眼球破裂を起こすこともあります。
強膜炎は、全身疾患の一症状として発症していることがあるため、慢性関節リウマチに合併するものであれば関節の痛みや変形が、SLEであればしもやけや貧血など、各疾患に関連した症状が併発することもあります。
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