検査・診断
検査
悪性症候群では、筋肉の損傷を反映する血清クレアチンキナーゼ(CK)の値が、しばしば1,000 IU/L以上に上昇します。血清CKの値は悪性症候群の重症度と相関し、予後とも関連するといわれています。そのほか、白血球数の増加が多くの症例で認められ、また、悪性症候群に特徴的ではないものの、血中肝酵素の上昇、血中電解質の異常(低カルシウム、低マグネシウム、低ナトリウム、高ナトリウムなど)が認められる場合があります。
診断
悪性症候群の診断は、原因となり得る薬剤の服用歴と、症状・検査所見に基づき行われます。これまで、複数の診断基準が提唱されており、多少は基準の項目や厳密さに相違はあるものの、極端に大きな違いはありません。当然ながら、鑑別診断のために各種血液・生化学検査、頭部画像検査(MRI)、脳波検査、髄液検査などを行う必要があります。なお、悪性症候群は、悪化により致死的となる危険もあるため、早期診断が必要です。そのため、発熱が微熱程度であったり血清CK値に大きな異常がなかったりしても、臨床徴候が認められ、疑いがある場合には早期介入を検討する必要があります。
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