原因
原因はピロリ菌の持続感染によるものと考えられていますが、どのようにピロリ菌に感染するのかは、まだはっきり解明されていません。しかし、多くの場合は、免疫機能が発達していない幼少期に感染すると考えられており、大人になってからの感染はほとんどないといわれています。これには衛生状況が大きく関わっており、戦後すぐの衛生環境がまだ整っていないころに幼少期を過ごした60代以上の方の感染状況は約60~70%と高率なのに対し、現代の10代の感染状況は10%以下と低率です。
ピロリ菌感染経路としては日常的に接する母親からの感染が多いと考えられており、口移しでの栄養補給など濃厚な接触が原因となりえます。また保育所や幼稚園といった多くの子どもが集まる場所で嘔吐物などに触れてしまうことも、原因の一つと考えられています。ただし、日本の衛生環境の高さからはピロリ菌の感染率は今後も低下していくものと考えられます。
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