治療
軽症の場合は保存療法が行われますが、保存療法で効果が期待できない場合や重症の場合は外科的手術が検討されます。
保存療法
状態に応じて薬物療法や運動療法が行われます。
薬物療法では、痛みを和らげるためにアセトアミノフェンやNSAIDsなどの鎮痛薬のほか、椎間関節ブロックや神経根ブロックなどのブロック注射が用いられます。また、骨粗鬆症を伴う場合には、骨粗鬆症に対する薬物療法も行われます。
運動療法では、筋力維持のために背筋や腹筋のトレーニングなどを行います。このほか、日常生活における痛みを緩和して歩行を安定させるため、コルセットや杖、シルバーカーなどを使用することがあります。
外科的手術
成人脊柱変形の外科的手術としては、金属製のスクリューなどを用いて変形した脊柱を自然に近い形に矯正します。術後は手術部位の骨癒合を得るために、3~6か月間コルセットを装着する必要があります。状態によっては胸椎から骨盤まで脊柱の大部分を固定するため、腰部の屈曲が困難となるケースもあります。そのため、退院後の日常生活に必要な動作を想定し、爪切りや床から物を取る動作などを自立して行えるように術後早期からリハビリテーションを行います。
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