原因
腸内環境はウェルシュ菌やブドウ球菌などの悪玉菌が増加することによって悪化します。悪玉菌が増加する原因としては、高脂質・高たんぱく質の食生活、睡眠不足やストレスなど不規則な生活、慢性的な便秘などが挙げられます。
理想的な腸内環境は、善玉菌・悪玉菌・日和見菌の割合が“2:1:7”で存在することとされています。日和見菌は善玉菌・悪玉菌のどちらか優勢なほうと同じはたらきをする細菌であり、悪玉菌が増えると腸内で毒性物質を産生するようになります。また、善玉菌は腸内を弱酸性にキープして悪玉菌の増殖を抑えるはたらきがあるため、悪玉菌が増えて善玉菌が減ると増殖を抑制することができなくなり、腸内環境はさらに悪化していくという悪循環に陥るケースも少なくありません。
腸内環境の悪化は、上述したように大腸がんの発生に関わるほか、肥満・糖尿病・動脈硬化などの病気の発症にも関わっていることが指摘されています。さらに、腸内環境が悪化すると腸のはたらきが低下するため、下痢や便秘、お腹の張り、腹痛、腹鳴(お腹がゴロゴロ鳴る)などの症状を引き起こします。これらの症状が強い場合は、生活習慣の改善だけでなく整腸薬などを用いた治療が必要です。
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