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だいちょうがん

大腸がん

最終更新日
2020年08月17日
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2020/08/17
更新しました
2020/07/31
更新しました
2017/04/25
掲載しました。

概要

大腸がんとは、大腸に発生するがんのことです。

大腸は結腸(盲腸・上行結腸・横行結腸・下行結腸・S状結腸)と直腸に分かれますが、日本人の大腸がんの多くはS状結腸と直腸に発生します。日本では1年間に約15万人が新たに大腸がんと診断されており、男女ともによく見られるがんの1つです。

大腸がんは早期で発見できれば、5年生存率はほぼ100%とされています。このように早期発見、早期治療を行えば治るのですが、早期では自覚症状がほとんどないことも特徴の1つです。

進行すると血便(便に血液が混ざる)や腹痛、腹部膨満感、便通異常などの症状が現れますが、このような症状が現れて初めて検査を受ける人も少なくありません。そのため、大腸がんの発症者が増え始める40歳以上の男女を対象に1年に一度の大腸がん検診を受けることが推奨されています。

原因

大腸がんは生活習慣が発生に深く関わると考えられているがんの1つです。

とくに、運動習慣の減少、偏った食生活、アルコールの多飲、喫煙は大腸がんの発症リスクを高めるといわれています。また、肥満なども大腸がんの発生と関連することが指摘されています。

大腸がんの死亡者数はこの20年で1.5倍に増え、罹患率が欧米とほぼ同等になってきました(2020年7月時点)。その背景には昭和から平成にかけて大腸がんの発症リスクとなる食の欧米化などが進んだことも要因と考えられています。

なお、家族性大腸腺腫症やリンチ症候群など遺伝性の大腸がんも知られています。

症状

早期大腸がんはほとんど自覚症状がありません。

大腸がんには正常な粘膜から直接がんが発生するものと、ポリープから徐々にがん化するものがあります。早期がんは症状がなく、内視鏡検査で切除すれば根治可能です。

さらに進行すると、がんは腸壁の深い層へと浸潤(しんじゅん)し、最終的には大腸から閉塞を引き起こしたり周囲の臓器に広がったりします。がんによって大腸が変形すると、何らかの症状が現れます。

たとえば、狭窄(きょうさく)すると便が出にくくなり、下痢と便秘を繰り返すことがあります。がん表面から出血すると下血や貧血症状がみられることもあります。

また、がんは発生部位によって症状が異なります。盲腸や上行結腸など右側の大腸にがんが発生すると症状は出にくく、血便に気付かず発見が遅れやすいことが特徴です。とくに高齢者の貧血は大腸がんを念頭におくべきです。

一方、S状結腸や直腸など左側の大腸にがんが生じると便通異常が生じやすく、血便が生じるなど分かりやすいという特徴があります。さらに進行し大腸が閉塞してしまうと腸閉塞を引き起こし、便やガスが出なくなり、腹痛や吐き気・嘔吐などの症状が現れることもあります。

検査・診断

大腸がんが疑われる際には、次のような検査が行われます。

便潜血検査

便の中に血液が含まれているかを調べる検査です。

大腸がんでは便に血液が混ざることがあります。この検査で大腸がんを簡易的に診断することができます。

この検査は、検診などで広く行われていますが、など大腸がん以外の病気でも便に血液が混ざることがあります。また、早期の大腸がんでは陽性にならないことも多く、注意が必要です。

大腸内視鏡検査

大腸内視鏡検査とは、肛門から内視鏡を挿入し大腸を詳しく観察する検査です。

便潜血検査で陽性が認められるなど大腸がんが疑われる際に行われ、大腸がんの確定診断に必須の検査です。病変が発見されると内視鏡を用いて組織を採取し、病理検査が行われます。

ポリープなど小さな病変は、その場で切除して治療も簡単に行うことができます。ポリープの切除を行った場合には、治療の翌年に取り残しがないか確認した後、2~3年に1回のペースで内視鏡検査を受けることがすすめられます。

注腸X線検査

造影剤を肛門から大腸に注入して、大腸の形態を調べる検査です。

大腸の変形、狭窄、隆起(りゅうき)潰瘍(かいよう)などの病変の有無を評価することが可能です。ただし、この検査は造影剤によって描出される画像評価なので大腸がんの確定診断はできません。

注腸X線検査は、手術前に腸の形状やがんの広がりをみるために行うことがあります。また、狭窄が強く内視鏡が通りにくい場合は、狭窄部より口側を調べるためにこの検査が行われることもあります。

CT・MRI検査

大腸内の病変の広がり、リンパ節や他臓器への転移の有無を調べるためにCTやMRI検査が行われます。とくにMRIは、直腸がんの広がりや骨盤内リンパ節転移の状況を把握することに適しています。

腫瘍マーカー

大腸がんでは、“CEA”や“CA19-9”などの腫瘍マーカー(がんから産生される物質)が上昇することがあります。とくに再発診断に腫瘍マーカーの測定は重要です。

ただし、腫瘍マーカーは肝機能の異常や糖尿病などによっても高くなることがあるため注意が必要です。

治療

大腸がんの治療の進め方は、がんの進行度や全身状態によって異なります。

がんが大腸の粘膜から粘膜下層の浅いところに止まっているのであれば、内視鏡で根治切除が可能です。一方、がんが粘膜下層の深い部分を越えて浸潤している場合は、リンパ節郭清が必要なので開腹手術や腹腔鏡手術を行います。

さらに、大腸がんは術後に転移再発する可能性があります。肝臓への転移再発は術後3年以内が多く、肺への転移再発は術後5〜7年後でも生じることもあります。再発を予防するために抗がん剤による補助化学療法を行うこともあります。また、手術が不可能なほど進行しているケースでは化学療法や放射線治療を組み合わせた治療が行われます。

手術治療

大腸がんの手術治療は結腸がんと直腸がんで異なります。

結腸がんの場合には、腹腔鏡手術が一般的です。一方、直腸がんには開腹手術、腹腔鏡手術のほかにロボット支援下手術があります。最近は直腸がんも腹腔鏡手術が増えています。直腸がん治療では、がんの切除以外、肛門機能や排尿・性機能をできるだけ温存することが求められます。そのため、骨盤内の神経を温存しながら治療を行うことが大切です。

がんが肛門の近くにあり、排便機能を残して切除することが難しい場合には、永久人工肛門を造設します。以前は永久人工肛門になると生活に大きな支障がでるのではないかとの懸念がありましたが、現在では装具の改善により患者さんの生活の質は格段に向上しています。

予防

食生活の乱れや運動習慣の減少、アルコールの多飲、喫煙などの生活習慣が大腸がん発生に関与していると考えられます。したがって、生活習慣をあらためることで大腸がん発生のリスクを下げることができるといわれています。

このような一次予防だけではなく、早期発見・早期治療のための二次予防として、便潜血検査などの検診、とくに50歳代以降では3~5年に一度の内視鏡検査を受けることが望ましいでしょう。

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