原因
胆汁は肝臓で生成された後、肝臓内に存在する「肝内胆管」を通った後、肝臓の外に存在する「胆管」に入ります。同じく肝臓の外に位置する胆嚢は胆汁を貯める貯蔵庫としての役割を果たしていますが、胆嚢管と呼ばれる管を通して胆管と合流します(総胆管と呼ばれます)。
その後、肝臓内もしくは胆嚢から分泌された胆汁は総胆管を通って、膵液と混じり最終的には十二指腸へと注ぎ込まれることになります。 胆汁の流れは肝臓内から十二指腸に至るまでのどこにおいても阻害される可能性がありますが、新生児肝炎では肝臓内において障害される「肝内胆汁うっ滞」が病気の本体です。
新生児肝炎は、その定義上「明らかな原因を指摘できないもの」となっており、何故一部の新生児において新生児肝炎(肝内胆汁うっ滞)が発症するのかはわかっていません。
単一の原因が存在するというよりはむしろ、新生児特有の胆汁分泌の未熟性(胆汁は新生児期において生理的にうっ滞しやすい傾向があります)、周産期における血流障害(子宮内発育不全、新生児仮死など)、経口摂取開始時期の遅延(早産児に発症する壊死性腸炎の影響など)などが複合的に影響しあった結果、病気が発症すると考えられています。
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