治療
新生児肝炎は原因ウイルスに対する治療を除き、根本的に治療する方法は確立されていません。そのため、症状を和らげる対症療法が主体となります。具体的には、黄疸があるときは胆汁排泄を促進するウルソデオキシコール酸やフェノバルビタールを、肝機能低下があるときは肝臓の細胞を保護するタウリンなどを使用します。便が白いなど脂肪の吸収低下がみられるときは、ビタミンKなどの脂溶性ビタミンを注射や大量内服で投与します。重症な黄疸などがある場合にはステロイドの投与が行われることもありますが、免疫力の低下をはじめとしたさまざまな副作用が生じる可能性があるため、医師と相談のうえ症状を見ながら投与されます。
新生児肝炎の90%以上は1歳までに自然に治るといわれていますが、中には肝機能低下が急激に進行して肝硬変や肝不全に至るケースもあります。肝硬変を発症した乳児は肝移植が必要になることもあります。
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