検査・診断
有毒ヘビに咬まれた場合、全身に毒が回らないよう、走ることなくできるだけ安静を保ちながら、迅速に医療機関を受診することが大切です。問診時には、咬まれた時間や状況を具体的に説明することが、適切な診断と治療の補助になります。
医療機関では、ヘビを特定し、重症度を判定するために、以下の所見(牙痕の数)などを確認します。
マムシ咬傷の場合
牙の痕の数が重要な所見となります。マムシ咬傷の牙痕は1~4か所、通常は2か所です。これ以上の場合は、一般的にはマムシに咬まれた痕ではないと考えられます。
ヤマカガシ咬傷の場合
上顎の奥に位置する牙で咬まれた場合、ナイフで切り裂かれたような傷ができます。
ハブ咬傷の場合
通常、牙痕は2か所ですが、数回咬まれ、牙痕が3か所以上となることもあります。腫脹(腫れ)や痛みの有無を確認します。マムシ咬傷やハブ咬傷が疑われ、咬まれてから一定の時間以上経っても痛みや腫れが現れない場合は、無毒ヘビに咬まれた可能性や、毒液が注入されなかった可能性が考えられます。
このほか、尿検査や血液検査などを行い、ヘビの毒による腫脹の有無や程度、筋組織の壊死が起こっていないかどうかを確認します。
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