どくじゃこうしょう

毒蛇咬傷

最終更新日:
2020年08月31日
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2020/08/31
更新しました
2017/04/25
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症状

マムシ咬傷の症状

マムシに咬まれた部分は腫れ、次に挙げる症状を呈します。

  • 発赤や紅斑(赤くなること)
  • 焼けるような激しい痛み など

注入されたマムシ毒の量によっては、浮腫(ふしゅ)(むくみ)や出血性の水疱が形成されることがあります。

全身症状としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 異常精神状態:恐怖のため興奮状態となり、見当識障害(自分が今どこにいるのかわからなくなること)などが起こることがある
  • 脱力感
  • 悪心(おしん)や嘔吐
  • 低血圧
  • 味覚異常 など
  • 重症例では、以下の症状がみられることがあります。
  • ショック
  • 呼吸困難
  • DIC播種性血管内凝固症候群):本来出血した部分で起こる血液の凝固が、血管内で無秩序に起こる病態です。全身のさまざまな血管内で血栓が形成されることがあります。
  • 急性腎不全
  • 筋壊死
  • 多臓器不全
  • 横紋筋融解症:骨格筋細胞から、ミオグロビンなどが細胞外へと流出してしまうことです。
  • 神経障害 など

血液の凝固異常により、出血や吐血、下血や血尿が認められることもあります。また、視力低下や霧視、複視が起こることもあります。

ヤマカガシ咬傷の症状

以下のような初期症状がみられます。

  • 出血
  • 頭痛:必発する症状ではありません。
  • 軽度の腫脹(腫れ)
  • 軽度の痛み など

咬まれてからある程度の時間が経過すると、以下のような出血傾向がみられます。

  • 歯肉出血
  • 鼻出血
  • 眼底出血
  • 吐血
  • 血尿
  • 皮下出血
  • 血小板減少
  • 脳内出血 など

このほか、悪心(おしん)や嘔吐、血便、発熱や手足の痛みがみられることがあります。ヘビに咬まれた恐怖により、興奮状態となり、めまいや過呼吸、見当識障害などを起こすこともあります。また、DICや急性腎不全に移行することもあります。

ヤマカガシの毒が目に入った場合は、刺激や結膜浮腫、充血や視力障害といった症状が現れることもあります。なお、ヤマカガシの毒は、マムシ毒やハブ毒のように、局所的な筋組織の壊死は起こさないことが知られています。

ハブ咬傷

  • 咬まれた直後から、激しい痛みや牙痕からの出血、腫脹が現れます。このほか、以下のような症状がみられます。
  • 皮下出血
  • 水疱が形成される
  • リンパ節が腫れる
  • 頻脈:脈拍数が早くなること
  • チアノーゼ:皮膚や粘膜が青紫色になること
  • 血圧低下
  • (重症例)体液が減少することによるショック
  • 発熱
  • 胸内苦悶(きょうないくもん):胸部の圧迫感や窒息感などの違和感
  • 手や足が冷たくなる
  • 発汗
  • 脱力感
  • 意識の混濁 など

このほか、腫れた部分の筋組織が壊死することがあります。毒液が目に入った場合、強い刺激を感じることや、結膜炎角膜炎が引き起こされることがあります。なお、過去にハブ咬傷の既往(ハブに咬まれた経験)がある場合、アナフィラキシーショックを起こすリスクがあります。
 

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