原因
減圧症は、体の周りの圧力が急激に低くなった際、血液や関節内に窒素の気泡(窒素ガス)が生じること発症します。気泡となった窒素が血管をふさいだり、血管の細胞を障害することで、息切れや関節痛など、さまざまな症状が起こります。
たとえば、ダイビングを終え、海面に上がったり、陸に上がろうとしたりすると、体の周囲の環境圧が下がります。この際、減圧症が起こることがあります。
減圧症の発症頻度は、レジャーダイバーが約0.01~0.019%、職業ダイバーが約0.095%、米国海軍の職業ダイバーが約0.03%といわれています。
減圧症の原因や症状を悪くする要因としては、肥満、飲酒、脱水、疲労などが挙げられます。そのため、スキューバダイビングを行う前日や当日にはしっかりと休息をとり、体調を整えることが重要です。
近年では、窒素の割合を少なくして酸素の割合をやや増やした、ナイトロックスボンベ(エンリッチド・エア・ナイトロックス:酸素30~40%、残りは窒素)も普及しつつあり、減圧症の発症予防に有用ではないかと考えられています。
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