とくはつせいふしゅ

特発性浮腫

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

特発性浮腫とは、原因不明の浮腫(ふしゅ)(むくみ)です。20~40歳代の女性に多く、特に下肢(かし)(脚)に現れやすいのが特徴です。

立ちっぱなしの仕事などを続けていると悪化し、むくむことで朝よりも夕方に体重が増えますが、なかには一日の内に数キロ単位の体重差がみられることもあります。

一般的な検査をしても異常は見つかりません。

原因

特発性浮腫は、いまだ明確な原因は解明されていません(2018年時点)。しかし、利尿剤や下剤の乱用、極度な食生活の乱れによって生じる可能性があると考えられています。

また、浮腫が生じた際には、他の病気を否定することが必要です。全身に浮腫をきたす病気には、特発性浮腫の他に心不全腎不全肝硬変、内分泌疾患、栄養障害、薬剤性などがあります。

症状

浮腫は間欠的(一定の時間をおいて起こったり、止んだりする)に生じ、下肢を中心に、手や顔面、腹部にも現れます。朝よりも夕方にかけて生じ、朝よりも夕方のほうが2キロ近く増量することもあります。

浮腫以外の症状では、頭痛めまい四肢(しし)の冷感などの不定愁訴(ふていしゅうそ)が多く、精神的に不安定でうつ傾向になる方もいるのが特徴です。特に体重の増減に対しては非常に敏感になり、ときには摂食障害から極端なダイエットを試みる方もいます。

検査・診断

特発性浮腫の診断には、浮腫が生じる他の病気を否定することが必要です。全身に浮腫をきたす病気には、特発性浮腫の他に心不全腎不全肝硬変、内分泌疾患、栄養障害、薬剤性などがあります。

診断には、これらの病気を一つ一つ否定していくための検査が行われます。

血液検査

心臓や腎臓、肝臓の状態やホルモン値、栄養状態などさまざまな項目を調べることができます。

画像検査

血液検査で異常所見があった場合には、それぞれの臓器を詳しく調べるための超音波検査、レントゲン検査、CT検査などが行われます。

体重記録

特発性浮腫は女性に多く、症状は間欠的に現れます。同じく女性に間欠的に生じる浮腫に、月経前に女性ホルモンが増加することで生じるものがあります。

この月経周期に関連する浮腫と区別するために、体重を記録し、月経と関連があるかを調べる検査も行われます。

水負荷試験

絶食した状態で排尿後に水を大量に飲み、その後の尿量を計測する検査です。正常な場合、飲んだ水の7割以上は尿として排出されますが、特発性浮腫を発症していると尿の量が少ないという特徴があります。

糖負荷試験、TRH負荷試験

糖尿病甲状腺機能低下症では、間欠的に浮腫を生じることがあります。ですから、これらによる浮腫を否定するために、各負荷試験を行って、糖尿病や甲状腺機能低下症がないことを確認するための検査です。

治療

特発性浮腫は、利尿剤や下剤の乱用、極度な食生活の乱れによって生じる可能性があると考えられています。そのため、発症の原因となる生活習慣や食生活を改善することが大切です。

浮腫に対する一般的な治療では、利尿薬が使用されますが特発性浮腫では症状を悪化させることがあります。すでに大量の利尿薬を使用している場合は、突然やめると強い浮腫が出現する可能性があるため、塩分を制限しながら徐々に薬を減量します。

利尿剤や下剤などを乱用していない場合には、低塩分食を取り入れるだけで症状が改善することがあります。

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