治療
原因となる病気や外傷がある場合(多くの急性疼痛が該当)は、原因の治療自体が痛みの治療となります。原因の治療に時間がかかる場合には、並行して疼痛(痛み)の治療として非ステロイド性抗炎症薬やアセトアミノフェンなどの薬物療法や神経ブロック注射などを必要に応じて行います。
慢性疼痛では原因となる病気や外傷が見つからないことが多いため、急性疼痛に比べると治療に難渋することが多いといわれています。抗うつ薬や抗てんかん薬などが使用されることもありますが、急性疼痛よりも効果は期待できないことが多いとされています。
慢性疼痛の治療目的は『患者の生活の質(QOL)や日常生活動作(ADL)を向上させること』1)であり、治療の中心はリハビリテーションと、認知行動療法などの心理療法や日常生活習慣の改善(体重の適正化、生活時間帯の改善、飲酒の適正化 など)などの社会的介入が中心となり、薬物療法は補助的な治療となります。
参考文献
- 慢性疼痛診療ガイドライン作成ワーキンググループ「慢性疼痛診療ガイドライン」真興交易株式会社医学出版部.2021年7月.P24
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