せつ

同義語
おでき
最終更新日:
2019年03月05日
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2019/03/05
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概要

せつとは、皮膚に生じる感染症のひとつを指し、いわゆるおできと表現されることがある病気です。せつは首や乳房、太ももなど、皮膚がこすれる部位に生じることが多い感染症です。せつは、主には黄色ブドウ球菌と呼ばれる細菌を原因として発症する病気のひとつです。

せつを発症すると、痛みや赤み、腫れなどの症状が皮膚にみられます。せつの病変(病気による変化がみられる箇所)が広がることがあったり、発熱などの全身症状につながったりすることもあります。

せつの治療では、抗菌薬や(はいのう)などの処置がとられます。患者さんにとってどのような治療が最適であるかは、患者さんが抱える背景因子、せつの生じた部位や広がり具合、原因となっている細菌などによって異なる可能性があります。

原因

せつは、主には黄色ブドウ球菌と呼ばれる細菌を原因として発症します。黄色ブドウ球菌は、皮膚や髪の毛、鼻の中など、健康な人においてもみられる細菌の一種です。

広く環境中に存在することが知られる黄色ブドウ球菌ですが、ときに皮膚をはじめとした部位に感染症を起こすことがあります。この際、せつとしての病変が黄色ブドウ球菌の感染症として引き起こされることがあります。

せつは、健康な方でも発症することがありますが、中には背景に何かしらのリスク因子が関与していることもあります。具体的には、糖尿病や肥満、免疫機能異常などを例に挙げることができます。

また、首や乳房、臀部(でんぶ)などの皮膚と皮膚がこすれやすい部位において、せつが生じやすいことも知られています。

症状

せつは皮膚と皮膚が擦れあう部位に発症しやすいです。いわゆる、おできとして認識されることもあるせつでは、皮膚の発赤や痛み、腫れなどの症状がみられることがあります。

皮膚の感染症として生じるせつでは、病変が広がることで症状が強くなることも懸念されます。具体的には、痛みや発赤の範囲が広がったり、発熱や倦怠感などの全身症状がみられたりすることもあります。

検査・診断

せつの診断は、皮膚に生じた変化を詳細に確認することでなされます。体の中でも、どのような部位に病変があるのか、痛みや発赤があるのか、押したときに痛みが増強するのかなどを確認することで、せつの存在が疑われます。

皮膚に生じた見た目の変化を確認することで疑われるせつですが、ときに病変部位から得た検体を用いた検査も検討されます。こうした検体を用いて、黄色ブドウ球菌が存在していることを確認することが大切です。

また、黄色ブドウ球菌と一言に表現しても、抗生物質に対しての治療効果は黄色ブドウ球菌の種類によって大きく異なります。中には、抗生物質に対して効きが悪いタイプの黄色ブドウ球菌もせつの発症に関与することもあるため、検査を行うことでその可能性を考慮することも検討されます。

せつでは、患者さんの持つ背景や病変の広がりなどが病気の進行に深くかかわることもあります。そのため、必要に応じて血液検査を行うことも検討されます。

治療

せつを認めた際には、患者さんの年齢や病気が進展しうるリスク因子の有無、病変の広がり具合などを加味したうえで治療方法が決定されます。無治療であっても時間経過とともにせつが治癒することもあります。

また、病変部位の皮膚を一部傷つけ、(うみ)を排泄させる治療行為が行われることや、抗菌薬の使用が検討されることもあります。

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