治療
基本的には外来の通院で治療できます。治療による完治は難しいものの、血栓ができるリスクを下げることが可能です。まず、体の中から血液を抜き取る瀉血療法を行うことで、赤血球を減らします。この際、血栓を作りにくくする抗血栓薬を併用することがあります。これらの治療を行っても効果が不十分であったり、血栓ができてしまったりした場合は、抗がん剤による化学療法や分子標的療法によって赤血球を減らすことを検討します。
瀉血療法
献血と同じ要領で腕に針を刺し、200~400mlの血液を抜くことで血液内の赤血球の量を減少させます。血液検査で赤血球の値を確認しながら、月に1~2回、外来の通院により行います。
抗血栓薬の服用
アスピリンなどの飲み薬を服用することによって、血栓をできにくくします。頭痛などの自覚症状を緩和させることもあります。出血しやすくなる副作用があります。
抗がん剤による化学療法
上記の治療で赤血球数をコントロールするのが難しい場合に、抗がん剤による化学療法が検討されることがあります。具体的には、抗がん剤の一種であるヒドロキシカルバミドを1日2~3回内服することにより、造血幹細胞のはたらきを抑え、異常に増加した赤血球を減らします。
分子標的療法
真性多血症の治療薬として、2015年にJAK2阻害薬(ルキソリチニブリン酸塩錠)が承認されました。上記の治療で効果が不十分な場合に用いられます。造血幹細胞のはたらきを抑え、赤血球を減少させます。
医師の方へ
「真性多血症」を登録すると、新着の情報をお知らせします