治療
眼球形態を保ち、感染を予防するため、角膜、強膜の傷を縫合し、異物を除去する必要があります。ガラスなど、生体反応の少ない異物の場合は長期間眼内に大きな影響を与えないこともありますが、多くの場合は緊急の手術を必要とします。
鉄片異物の場合、異物から鉄イオンが遊離し、細胞を傷害するため急いで摘出する必要があります。水晶体内に異物がある場合は、鑷子(ピンセット)で異物を摘出した後に白内障手術を行う必要があります。ただし、水晶体の袋が破損している場合は硝子体手術(眼の奥の手術)も必要になることが多いです。硝子体内や網膜に異物がある場合は、硝子体手術が必要となります。網膜剥離を合併している場合には同時にその治療も必要になります。
いずれも眼の局所麻酔にて可能な手術ですが、眼球破裂を伴う場合は全身麻酔で行う場合もあります。術後、眼の中の感染症を予防するために、抗生剤の点滴投与や点眼を行います。また術後にも眼圧が上がるなど、さまざまな合併症を起こすことがあるため十分な経過観察が必要です。
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