治療
症状を和らげるために以下のような対症療法が行われます。
ボツリヌス療法
目の周囲の筋肉にボツリヌス毒素(筋肉を緩める作用のある薬)を注射して、筋肉の異常な動きを抑える治療法です。眼瞼けいれんの治療に有効であるといわれていますが、3~6か月ほど経過すると治療効果が薄れるため、繰り返し治療を受けたり、ほかの治療を並行して行ったりする必要があります。
ただし、重症筋無力症といった全身性の神経筋接合部の病気がある人や妊婦などには行うことができません。
遮光眼鏡・クラッチ眼鏡
眼瞼けいれんによる症状を抑えるために、特殊な眼鏡を装着する場合もあります。
具体的には、光がまぶしいと訴えている患者には遮光眼鏡を、まぶたが開かないことで困っている患者には、まぶたを支えるワイヤーやパッドなどのついたクラッチ眼鏡を用いることが有効とされています。
外科的治療
ボツリヌス療法で治療の効果がみられない、あるいは効果が弱い場合には外科的治療(手術)が検討されます。手術を行うことで、ボツリヌス療法の効果を高めたり注射の間隔を延長したりすることが期待できます。
しかし、手術直後は症状が改善したとしても、その後症状が再燃する症例が多いため、手術を行うかどうかは慎重に判断する必要があります。
原因となる薬の減量・中止
向精神薬や睡眠薬などの影響で眼瞼けいれんが起こっている場合には、その薬を減量、あるいは中止することで症状が改善するケースもあります。ただし、このような投薬コントロールを行う場合には医師の指導の下で行うことが重要です。
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