症状
結節性多発動脈炎では、全身症状として発熱や体重減少などがみられます。より特異的なものとしては、全身に分布する血管が障害を受けるため、血管障害の影響を受けた臓器に一致した症状が出現することになります。
皮膚の血管障害による症状
皮膚に分布する血管が障害を受けると、皮膚への血流障害が生じます。その結果、以下のような症状を現れるようになります。
- 痛みを伴う結節状の紅斑
- 皮膚潰瘍
- 壊死
皮膚に血管炎症状が限局した疾患として皮膚動脈炎が知られていますが、結節性多発動脈炎の部分症状なのか独立した疾患なのか、2017年現在も議論されている部分です。
消化管の血管障害による症状
消化管に分布する動脈が障害を受けることから、
- 腹痛
- 吐き気
- 嘔吐
- 血便
などの腹部症状を生じます。初期の症状として、食後の強い腹痛を訴えることもあります。
腎臓の血管障害による症状
腎臓の血管が障害を受けることも多く、高血圧や腎機能障害が生じます。
神経系の症状
神経系の症状としては、しびれやぴりぴりした痛みなどの知覚障害から、さらには末梢神経の運動神経障害を生じることもあります。さらに脳梗塞からの麻痺や意識障害といったより重篤な症状を呈することもあります。
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