治療
白内障の合併により視力の低下が悪化している場合は、手術で濁った水晶体を取り除いて眼内レンズを挿入しますが、網膜色素変性に対する根本的な治療方法は確立されていません。しかし、治療法の開発に向けて遺伝子治療や人工網膜、網膜移植などの研究が世界中で進められており、今後の実用化が期待されています。
中でも遺伝子治療は、原因遺伝子の機能を補う新しい治療法です。薬剤を目に直接注射することで、暗いところで見えにくいなどの症状の改善が期待できます。
このほか、現在はそれぞれの患者の症状に応じて現在残されている視機能を生かし、社会生活を送りやすくするための“ロービジョンケア”が中心に行われます。ロービジョンケアの主な取り組みとしては、遮光眼鏡で眩しさを和らげたり、ルーペを使って文字を読みやすくしたりといったことなどが挙げられます。
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