ひこうせいゆうもんきょうさくしょう

肥厚性幽門狭窄症

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治療

肥厚性幽門狭窄症と診断された場合は、まず初めに点滴を行って失われた水分や電解質を補い、全身状態の安定化を図ります。その後、筋肉が厚くなることで狭くなった幽門を広げるための治療を行います。治療には薬物療法と手術の2つの方法があります。

薬物療法では、筋肉を緩める作用を持つ薬剤(抗コリン薬)を点滴や筋肉注射にて投与します。治療期間は少なくとも1週間程度必要です。また、薬物療法では状態が改善しない可能性が15~30%程度あります。最初に薬物療法を選択し、一定期間治療を行っても十分な効果がみられない場合は手術が必要です。

手術では、厚くなった幽門の筋肉の一部を切開して狭くなった部分を広げる方法(粘膜外幽門筋切開術)が用いられます。手術後は半日〜1日程度で哺乳が再開でき、術後数日で通常の経口量を摂取することが可能となります。どの治療を選択するかは主治医とよく相談して決めましょう。

参考文献

  1. Kawahara H, Takama Y, Yoshida H, Nakai H, Okuyama H, Kubota A, Yoshimura N, Ida S, Okada A: Medical treatment of infantile hypertrophic pyloric stenosis: should we always slice the "olive"? J Pediatr Surg 40:1848-1851, 2005
  2. Ono S, Takenouchi A, Terui K, Yoshida H, Terui E: Risk factors for unsuccessful atropine therapy in hypertrophic pyloric stenosis. J Pediatr Surg 61:1151-1154, 2019
  3. Fujiogi M, Tanaka Y, Kawashima H, Toma M, Suzuki K, Amano H, Morita K, Uchida H, Iwanaka T: An Easy and Safe Technique for Laparoscopic Pyloromyotomy: Using a Vascular Clamp for Stabilization of the Pylorus. J Laparoendosc Adv Surg Tech A 25:1036-1039, 2015

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