症状
肥厚性幽門狭窄症は、生後2週間〜2か月ごろの乳児にみられることが多く、哺乳後に噴水様と形容されるほど勢いのある大量の嘔吐物を噴出するなどの症状が現れます。
空腹感は感じるため、母乳やミルクを吐いても再び飲もうとすることが多いといわれています。また、発症初期は少し吐き戻す程度で、回数もさほど多くない場合もあり、早期に気付くのが難しいケースもあります。
数日~数週間が経過すると、頻回の嘔吐を繰り返すことで体重が増えにくくなり、水分や電解質が失われて重篤な状態になる場合もあります。
また、幽門の筋肉が厚くなると、みぞおちのあたりにオリーブほどの大きさの腫瘤(しこり)が触って感じられることがあります。
参考文献
- Kawahara H, Takama Y, Yoshida H, Nakai H, Okuyama H, Kubota A, Yoshimura N, Ida S, Okada A: Medical treatment of infantile hypertrophic pyloric stenosis: should we always slice the "olive"? J Pediatr Surg 40:1848-1851, 2005
- Ono S, Takenouchi A, Terui K, Yoshida H, Terui E: Risk factors for unsuccessful atropine therapy in hypertrophic pyloric stenosis. J Pediatr Surg 61:1151-1154, 2019
- Fujiogi M, Tanaka Y, Kawashima H, Toma M, Suzuki K, Amano H, Morita K, Uchida H, Iwanaka T: An Easy and Safe Technique for Laparoscopic Pyloromyotomy: Using a Vascular Clamp for Stabilization of the Pylorus. J Laparoendosc Adv Surg Tech A 25:1036-1039, 2015
医師の方へ
「肥厚性幽門狭窄症」を登録すると、新着の情報をお知らせします