治療
治療は、脳膿瘍の大きさや位置、全身状態の重症度によって決められます。
抗菌薬の投与
初期の段階では、抗菌薬を大量に使用する治療が行われます。脳脊髄液への移行がよいといわれているセフェム系とペニシリン系が併用されることがありますが、原因菌が特定されている場合には、適した抗菌薬が使用されます。
外科的切除
膿瘍は形成されてから2週間ほどで殻のような被膜を作ります。この被膜が画像上で確認された場合には、被膜ごと膿瘍を摘出する手術を行います。
被膜が形成されていない段階では、手術で摘出しようとすると膿が脳内に広がるリスクがあるため、針を刺して膿を吸引し、抗菌薬を注入する治療が行われます。
全身状態の改善
脳膿瘍によって脳圧が高くなったときには、濃グリセリンやステロイドなどで脳圧を下げる治療を行います。また、けいれんが起きているときには抗けいれん薬が使用されます。
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