検査・診断
症状などから腹膜偽粘液腫が疑われるときは、診断のために次のような検査が行われます。
画像検査
原発の同定やおなかの中にたまった粘液や形成されたしこり、周辺臓器への圧迫の有無などを評価するため、主にCTによる画像検査が行われます。原発巣の同定のために虫垂や卵巣の腫大がないか確認したり、粘液貯留を示唆するscalloping signなどの腹膜偽粘液腫に特徴的な所見の有無について評価したりします。
血液検査
炎症や貧血の有無、腎機能、肝機能など全身の状態を把握するために血液検査を行うことが一般的です。また、がんの腹膜播種などとの鑑別を行うために種々の腫瘍マーカーを調べることも少なくありません。
病理検査
おなかの中にたまった粘液やしこりの組織の一部を採取して顕微鏡で詳しく調べる検査です。腹膜偽粘液腫の確定診断のために必須の検査ではありませんが、粘液を採取する際に粘稠(粘り気があり濃いこと)すぎてうまく外に出せないことは腹膜偽粘液腫に特徴的な所見です。治療を行う前に体表面から針を刺して組織を採取する方法と、手術によって切除したしこりの組織などを利用する方法があります。
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