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膠原病性ニューロパチー

最終更新日:
2018年10月17日
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2018/10/17
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概要

膠原病性ニューロパチーとは、膠原病と関連して発症する末梢神経障害を指します。膠原病は、体を守る免疫システムに異常をきたすことで発症する病気です。

膠原病性ニューロパチーでは、手足のしびれや痛み、動かしにくさなどさまざまな症状が引き起こされるため、生活の質が大きく障害を受けることもあります。

そのため、適切な治療を受けることで、症状の緩和を目指すことが重要です。

原因

膠原病性ニューロパチーは、膠原病を原因として発症します。膠原病は、本来は病原体から体を守る免疫システム(自己免疫機能)が異常をきたし、誤って自分の体を攻撃する病気です。

膠原病を発症すると全身各所に異常が生じる可能性があり、血管に炎症が起こることもあります。血管に炎症が生じると、血管から栄養供給を受けている神経にも障害が引き起こされ、体の全身に張り巡らされた神経に障害が生じ、膠原病性ニューロパチーの発症に至ることがあります。

また、膠原病性ニューロパチーとして神経が直接的に障害を受けてしまい、ニューロパチーの発症に至ることがあります。代表的には、シェーグレン症候群と呼ばれる膠原病を挙げることができます。

症状

膠原病性ニューロパチーでは、手足の感覚に障害が生じることがあります。具体的には、ピリピリとした痛みやしびれなどの症状が現れます。

また、運動面に障害が生じることもあり、手足に力が入りにくい、うまく歩くことができないなどの症状が現れることもあります。

膠原病性ニューロパチーでは、自律神経系に異常が生じることもあります。自律神経は消化管や心臓の動きなどを調節していることから、自律神経に異常が生じることで下痢や便秘、立ちくらみや失神などの症状が現れることがあります。

検査・診断

膠原病性ニューロパチーの診断では、診察により、体のどの部位に神経障害が生じているか詳細に確認を行います。

また、神経障害が生じていることを確認するための生理検査も行われます。具体的には、神経伝導検査と呼ばれる検査を行い、神経のはたらきが衰えていることを確認します。

さらに、病状によっては血管への炎症細胞浸潤を確認するために、病変の一部を採取して顕微鏡で調べる病理検査が行われることもあります。

そのほか、基礎疾患となっている膠原病を特定するための検査も行われます。たとえば、シェーグレン症候群であれば、血液検査や尿検査、涙腺機能検査や唾液腺機能評価などが行われます。

治療

膠原病性ニューロパチーでは、ステロイドや免疫グロブリン、免疫抑制薬などの薬剤によって治療介入が行われます。こうした治療を行うことで、血管の炎症を抑えたり、神経細胞の保護を行ったりします。

また、対症療法的な補助療法が行われることもあります。具体的には、残された機能を最大限活用するための工夫や物理療法、装具の着用などが適宜検討されます。

感覚障害に対して、抗てんかん薬や抗不安薬、抗うつ薬などの薬剤が併用されることもあります。

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