治療
表皮母斑はまれに悪性化するリスクがあるため、治療では原則的に切除術が考慮されます。切除術には、手術やレーザー治療、皮膚剥離術があります。
手術
手術では、局所麻酔を用いて外科的にあざを切除して皮膚を縫い合わせます。切除部位が広範囲に及ぶ場合には、ほかの部位の皮膚を移植するケースもあります。このほか、近年では皮膚を伸展させるシリコン製のバッグ(エキスパンダー)を皮膚の下に埋め込み、切除した部分を目立たなくさせる“皮膚組織伸展法”と呼ばれる術式も用いられています。
手術によるあざの切除はレーザー治療と比較して再発のリスクが低いものの、縫い合わせた部分が瘢痕になって残ることがデメリットとして挙げられます。また、皮膚組織伸展法は術後の瘢痕を最小限にとどめるなどのメリットがある一方、複数回の手術が必要になるため身体的な負担が大きくなる可能性があります。
レーザー治療・皮膚剥離術
レーザー治療や皮膚剥離術では、局所麻酔を用いてあざをレーザーやグラインダーと呼ばれる機器で削り取ります。
多少の色素沈着を残すことがあるものの、手術と比較して瘢痕の程度が少ない治療法です。一方で、再発のリスクがあることがデメリットとして挙げられます。
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