かくまくしんきんしょう

角膜真菌症

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

角膜真菌症とは、真菌が角膜に感染することによって引き起こされる病気です。カンジダやアスペルギルスといった真菌が原因となります。

症状としては、眼の違和感や痛み、結膜充血、目やになどが出現します。治療では、主に抗真菌薬を含む点眼薬もしくは眼軟膏を使用します。これらを使用しても十分な効果が得られない場合には、抗真菌薬の内服薬や点滴薬の使用も検討します。

原因

角膜真菌症は、カンジダやアスペルギルスといった真菌が角膜に感染することを原因として発症します。カンジダによる角膜真菌症は、健康な人に生じることはあまりありません。糖尿病にかかっている方やステロイドを長期間使用している方など、免疫力が低下している方において生じることが多いです。

一方、アスペルギルスによる角膜真菌症は、健康な方にも生じることがあります。角膜を傷つけてしまうことがきっかけとなることが多く、農作業中、雑草の処理中などに、草や木などでふとした折に眼を傷つけてしまうことが原因となります。

症状

角膜真菌症では、眼の違和感や痛み、結膜充血、目やになどが出現します。同じような症状は細菌などによる角膜障害でも生じることがありますが、比較的ゆっくりとした経過で徐々に病状が進行するのが角膜真菌症の特徴であるといえます。

また、角膜感染症の治療において抗生物質が入った点眼薬を処方されることも多いですが、角膜真菌症ではこの点眼薬が効きにくいです。治療をしているのになかなか症状がよくならない、というのも角膜真菌症の症状の特徴であるといえます。

角膜真菌症が進行すると、角膜そのものが白く濁ってしまうことがあります。これにより、光をまぶしく感じたり、ものの見え方が鮮明でなくなったりすることがあります。

検査・診断

角膜真菌症では、角膜病変を詳細に評価するために、細隙灯顕微鏡と呼ばれる検査を行います。角膜真菌症は視力にも影響を及ぼすことから、視力検査も行われます。また、角膜の感覚を評価するために、角膜知覚検査と呼ばれる検査も行われます。

角膜真菌症では、角膜中に存在する真菌の存在を証明することが必要です。そのために角膜の表面から組織を一部採取し、顕微鏡を用いて検査を行います。組織を採取する際は、表面を擦る程度のこともあれば、奥深くに真菌が入り込んでいることが疑われる場合にはメスなどを用いて角膜の一部を切離することもあります。

このようにして得られた検体は、真菌の培養検査にも用いられます。培養することで、真菌の存在を確認することに加えて、効果を示す抗真菌薬を検索するための感受性検査も同時に行います。

免疫抑制状態であるかどうか、眼を傷つけたかどうか、などの情報は、原因となる真菌を推定するために有益な情報です。

治療

角膜真菌症の治療では、主に抗真菌薬を含む点眼薬もしくは眼軟膏を使用します。このような局所治療に対して効果が乏しい場合には、抗真菌薬の内服薬や点滴薬の使用も検討します。

角膜真菌症の治療は、長期に渡ることも少なくありません。特に内服薬を長期間使用する場合には、薬剤の副作用も懸念されます。そのため、定期的に血液検査や眼科での診療を受けることが重要となります。

場合によっては、薬剤の治療効果を高めることを目的として、角膜の病変部位を削り取ることもあります。

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