いでんせいきゅうじょうせっけっきゅうしょう

遺伝性球状赤血球症

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原因

赤血球は狭い血管を通過できるように、正常では中央部分がへこんだ楕円(だえん)のような形をしています。この形態によって、狭い部分を通過する際に細胞が折りたたまれ、細胞を傷つけずに流れていくことができます。

しかし、球状赤血球症では細胞骨格を作り上げるタンパク質の遺伝子異常があるため、赤血球が通常通り変形することができず、細い血管や脾臓(ひぞう)を通過するたびに細胞膜が削り取られていきます。細胞膜の面積が減っても細胞の中身の量は変わらないため、同じ表面積でもっとも体積を多くできる球状に赤血球が近づいていきます。最終的には細胞膜が薄くなることで形を保てず脾臓で赤血球が壊されてしまいます(血管外溶血)。

細胞骨格に関わるタンパク質には多くの種類があり、どのタンパク質にどのような異常が出るかによっても病気の深刻さは異なってきます。

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