じょうみゃくきけい

静脈奇形

監修:

治療

病状の大きさ、数、部位などによって治療を選択します。主に以下のような治療が行われ、いくつかの治療法を組み合わせることもあります。

切除術

メスを使って病変を切り取る方法です。一般的に、病変が小さく、範囲が限られている場合に選択されます。また、硬化療法が難しいとされる部位、たとえば目の周りや指先などの病変にも切除術が行われることがあります。ただし、大きな病変では、切除により過度に出血する可能性があるため慎重に判断されます。

硬化療法

病変に注射針を刺し、硬化薬(モノエタノールアミンオレイン酸塩など)と呼ばれる薬剤を注入する方法です。血管を固めたり塞いだりする目的で行われます。特に、切除が難しい大きな病変や、病変と周りの境目がはっきりしない場合に選択されます。複数回にわたって行われる場合もあります。

保存療法

弾性ストッキングや着圧サポーターを用いて、血流を促し、血液の滞りを減らします。痛みを緩和させたり、血栓を防止したりする目的としても使用が推奨されます。

薬物療法

血栓の治療または予防を目的として、アスピリンやワルファリンカリウム、ヘパリン類縁物質などの抗凝固薬が使用される場合があります。また、シロリムスという内服薬を静脈奇形の患者に使用することで、病気の進行が抑えられ、症状が改善したとの報告があり、治療薬として承認されています。

症状により、強い痛みを伴う場合は鎮痛薬、病変に細菌感染を起こしている場合は抗菌薬も使用されます。

最終更新日:
2025年03月19日
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2025/03/19
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