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がんめんこつこっせつ

顔面骨骨折

最終更新日
2017年04月25日
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2017/04/25
掲載しました。

概要

顔面骨骨折とは、顔面を形成する骨に何らかの外力が加わることで生じる骨折のことです。私たちの顔面は、鼻骨や頬骨、前頭骨、眼窩(がんか)(眼球が入っている穴)、上顎骨、下顎骨など多くの骨が組み合わさって形成されています。

このため、外力が加わる部位によって生じる骨折も異なり、鼻骨骨折・頬骨骨折・眼窩底骨折など顔面骨骨折には多くの種類があるのです。

顔面骨にはさまざまな溝や(あな)が存在し、神経や血管が複雑に走行しています。また、顔面骨は鼻腔や眼窩、口腔の構造を形作っており、顔面骨骨折では神経・血管の損傷だけでなく、骨折部の転位によってそれらの重要な構造の変化が生じ、機能面の障害が引き起こされることもあります。また、顔貌(がんぼう)が左右非対称になるなど、外見上の問題が現れることも少なくありません。

大きな転位がある場合や、咀嚼(そしゃく)や呼吸などの機能面の障害が生じている場合には外科的な手術が必要となります。

原因

顔面骨骨折は、交通事故や転倒、コンタクトスポーツ、殴打などによって顔面に強い外力が加わることによって生じます。

顔面は22個の骨が組み合わさって形成されており、それぞれの骨は硬さや厚さが異なります。このため、比較的柔らかく薄い骨である眼窩を形成する骨や鼻骨などは軽微な外力でも骨折を生じることがあります。

特に眼窩底は骨に直接的な外力が加わらなくても、眼球に物がぶつかったり殴打される衝撃で骨折が生じたりすることもあります。一方、前頭骨や下顎骨、上顎骨などは硬く厚い構造の骨であるため、非常に強い外力が作用しない限り骨折を生じることはありません。

症状

顔面骨骨折は、どの部位に骨折が生じるかによって症状は大きく異なります。代表的な顔面骨骨折とそれぞれの症状は以下の通りです。

鼻骨骨折

受傷時に鼻出血と強い痛みを伴います。鼻骨は骨折による変形が目立ちやすいのが特徴です。受傷直後は骨折部位に腫れが生じるため、変形が目立ちにくいですが、腫れが落ち着くと鼻筋の曲がりや窪みなどが判別できるようになります。

また、骨折の仕方によっては空気の通り道が狭くなって鼻詰まりを生じることもあります。

頬骨・頬骨弓骨折

多くは一か所だけではなく複数個所に骨折が生じて頬骨や頬骨弓が大きく転位します。そのため、頬や眼球が落ちくぼんで見え、開口障害や物が二重に見える複視が引き起こされます。

また、頬骨周辺を走行する神経にダメージが加わると頬や口腔内にしびれを伴うことも少なくありません。

眼窩底骨折

眼窩の構造が維持できなくなることで、眼球を動かすために筋肉などが眼窩の奥に落ち込むため、目が窪んで見えるようになります。また、眼球運動が行えなくなる場合は複視(ものが二重に見えること)が生じることもあります。

上顎骨・下顎骨骨折

口腔の構造が乱れるため、歯のかみ合わせが悪くなるのが特徴です。また、強い痛みが生じて開口障害が引き起こされたり、上顎骨骨折の場合は骨折線が眼窩にまで達すると複視などの症状が現れたりすることがあります。

検査・診断

顔面骨骨折では画像検査で骨折の程度を正確に把握する必要があります。もっとも簡便に行える画像検査はレントゲン検査ですが、転位の程度などを把握するために3D-CT検査やMRI検査が行われます。

また、顔面骨骨折は強い外力が顔面に加わることで生じるため、頭蓋内や頚椎などにもダメージを受けていることも少なくありません。このため、頭部や頚椎を含めた画像検査が同時に行われます。

治療

顔面骨骨折は、外見上の問題と機能面の障害がない場合には外科的な治療を必要とせず、安静を維持することで自然に骨癒合するのを待ちます。

受傷直後は骨折部の腫れのため、外見や機能などのダメージを正確に判断することができません。一般的には、受傷後に腫れが落ち着くのを待って外科的治療の必要性を判断します。

外科的治療は骨折部位によって異なり、鼻骨骨折では鼻の穴から器具を挿入して転位を戻す治療が行われます。

また、頬骨骨折や上顎骨・下顎骨骨折では骨折部をプレートで固定する手術が行われますが、傷口を最小限に抑えるため、口腔内や下まぶたなどの目立ちにくい部位からプレートを挿入します。一方、眼過底骨折では、眼窩底を形成するための手術が必要となり、場合によっては骨や軟骨の自家移植が必要となることもあります。

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