がんめんこつこっせつ

顔面骨骨折

最終更新日:
2024年10月24日
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2024/10/24
更新しました
2017/04/25
掲載しました。
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概要

顔面骨骨折とは、交通事故などの強い外力が加わることで顔の骨が折れる外傷の総称です。ヒトの顔は前頭骨、鼻骨、上顎骨、下顎骨、頬骨などいくつかの骨で構成されています。顔面骨骨折が生じると痛みや腫れなどの症状のほかに、骨折部位によっては顔が変形する、ものの見え方に異常が生じる、口が開かなくなるなどの症状がみられます。

治療としては骨折部位のずれを修正したり、固定したりする手術を行います。

原因

顔面骨骨折は、顔に強い外力が加わることによって生じます。交通事故や転倒、スポーツでの接触、顔面殴打などの暴力行為などが原因となります。

また、目の周囲を覆う“眼窩(がんか)”という空間を構成する骨は、ほかの顔の骨と比べて薄く(もろ)い部分があり、ボールがぶつかるなどの些細な外力でも骨折するケースがあります。

症状

顔面骨骨折には、前頭骨骨折、鼻骨骨折、頬骨骨折、上顎骨骨折、下顎骨骨折、眼窩骨折など、骨折が生じる骨によってさまざまな種類があります。いずれの場合も痛みや腫れが生じますが、骨折の部位により症状はそれぞれ異なります。

前頭骨骨折

  • 額が凹む
  • 額の知覚障害

鼻骨骨折

  • 鼻出血
  • 鼻の変形

頬骨骨折

  • まぶたの腫れ
  • 眼球の内出血
  • 口が開けにくい
  • ものが二重に見える(複視)
  • 頬の変形

上顎骨骨折

  • 顔面の陥没
  • 視力障害
  • 噛み合わせが悪くなる
  • 口が開けにくい
  • 歯が折れる

下顎骨骨折

  • 噛み合わせが悪くなる
  • 口が開けにくい
  • 歯が折れる

眼窩底骨折

  • 目の周りに紫斑がみられる
  • ものが二重に見える(複視)
  • 視力障害
  • 目が奥に凹む
  • 目を動かしにくくなる

これらの症状があっても、特に飲酒後の方や頭部外傷で意識障害がある方は見逃されやすいため注意が必要です。

検査・診断

顔面骨骨折が疑われる場合は、問診、視診、触診などに加えて、X線やCTによる画像検査を行い、骨折部位を確認します。そのほか、視力の検査や眼球の運動を確認する検査などを行う場合もあります。

治療

顔面骨骨折は骨折した部位のずれを修正したり、固定したりするための手術を行います。

具体的には金属のプレートや針金などで骨折部位のずれを治して、骨が元の状態に戻るのを待ちます。発症して時間が経過すると骨のずれを戻すことが困難になるケースもあるため、できるだけ早く手術をすることが大切です。

眼窩の骨折によって目を動かす筋肉に影響が出ている場合などには、視力障害の原因となることもあるため緊急の手術が必要なケースがあります。また、眼窩骨折を生じた場合は、鼻をかむと骨折したところから目の周りの組織内に空気が入り、視力障害を起こすことがあります。医師の許可が出るまで鼻をかむことは避けましょう。

歯や口腔内も損傷を受けている場合は、歯科口腔外科(しかこうくうげか)にてワイヤー固定などの治療を行うことがあります。時間外に救急外来を受診した際は歯科領域の対応ができないこともありますが、その場合は受診可能な時間帯になったら速やかに受診しましょう。

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