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しょくどういぶつ

食道異物

最終更新日
2017年04月25日
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2017/04/25
掲載しました。

概要

食道異物とは、口から入った固形物が胃に流れずに、食道に停滞してしまった状態をいいます。誤って飲み込んでしまった食べ物以外の異物の場合が多いですが、魚の骨やエビやカニの殻など鋭利な部分のある食べ物が原因となることもあります。食道には、下記のようにもともと解剖学的に細くなっている部位が3か所あり、食道異物がよくおこる場所といわれます。

  • 食道入口部:喉から食道に移行する部分
  • 食道中央部:近くにある気管支や大動脈からの圧迫を受ける部分
  • 食道胃接合部:食道と胃のつなぎ目の部分

また、食道の病気や手術の影響によって食道が細くなっている場合には、普通の食べ物であっても停滞してしまうことがあります。

一般的に異物が、

  • 一部尖っているなど、食道の壁を傷つける可能性がある場合
  • 毒性も持つような場合
  • 消化管の内腔を塞いで詰まらせてしまうような場合

などには、速やかに異物の摘出を行う必要があります。

また鈍的な異物(コインなど)であっても、同じ場所に長時間留まることで食道壁を損傷してしまう恐れがある場合には、摘出を試みる必要があります。

原因

小児や乳幼児の場合には、ボタン電池や硬貨、おもちゃなどの誤飲、成人では魚の骨や甲殻類の殻など、高齢者では錠剤の包装(PTP:press through package)や、部分入れ歯などが原因として多くあげられます。

注意するべき食道異物としては、食道の壁を傷つけるもの(PTP、魚の骨、針、釘、ビン、部分入れ歯、つまようじ、箸、ガラスなど)や、毒性のあるもの(ボタン電池など)などがあげられます。

症状

食道に異物が停滞すると、飲み込みづらさ、飲み込んだ際の痛み、喉の痛みや違和感、胸部の痛みなどの症状が現れます。ときに、異物によって食道が損傷し、穴が開いてしまう(穿孔:せんこう)ことがあります。その場合、縦隔炎などを起こして発熱、呼吸困難などをきたし重症な状態となることがあるため、注意が必要です。
 

検査・診断

問診、胸部単純X線検査(レントゲン検査)・CT検査、上部消化管内視鏡検査胃カメラ検査)などを行います。

問診

まず、異物の種類や大きさ、形、個数などを患者さんから詳しく聴き取ることが大切です。患者さんが乳幼児であったり、高齢の方で認知症があったりすると、話を聴くことが難しい場合もあります。その場合は、家族など周囲の方から詳しく聴取します。

胸部単純X線検査(レントゲン検査)・CT検査

検査では、まず胸部のレントゲン検査を行い、異物を確認します。ただし、レントゲンには写らない異物も多くあるため、必要に応じてCTスキャンの検査等を行います。食道異物の位置や、周りの臓器との関係を確認するとともに、食道の穿孔を疑うような様子(縦隔炎や気腫など)がないかどうかを評価することも可能です。

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ検査)

口から内視鏡(胃カメラ)を挿入して、食道内を直接観察し、異物の種類や固定状況の確認、食道の損傷の有無などを評価することができます。検査に引き続いて、内視鏡を用いて異物摘出を行います。

治療

食道異物を放置すると食道の壁を損傷して潰瘍(かいよう)を形成し、さらには穿孔を起こす可能性もあるため、まずは内視鏡(胃カメラ)を用いて摘出を試みます。ボタン電池のうち、特にコイン型リチウム電池は、放電によって短時間で食道壁を損傷してしまう恐れがあるため、重篤な合併症を起こさないためにも速やかに摘出を行うことが重要です。

内視鏡(胃カメラ)を用いた食道異物摘出術では、異物を掴むための鉗子(かんし)や、異物を回収する際に食道や喉を傷つけないための器具などを用います。多くの食道異物は内視鏡で摘出することが可能ですが、内視鏡で摘出が困難であったり、食道の壁に穴があいていたりする場合には、外科的手術が必要となります。

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