症状
鰓耳腎症候群では、その名前から推察されるように「鰓(鰓弓に関連した症状)」、「耳(聴力)」、「腎(腎機能)」に関連した症状が見られます。発生段階での鰓弓に関連した症状としては、さまざまな程度の耳介の変形が見られます。外耳道の前に小さな突起物を見ることもあります。耳や首の皮膚外観に「瘻孔」と呼ばれるトンネルの出口を見ることがあります。トンネルの入り口に当たる部位は、耳の中であったり、のどであったりします。本来は皮膚外部とこうした内部がつながるトンネルは存在しませんが、鰓弓の発生段階異常に関連して瘻孔形成されます。
また、鰓耳腎症候群では聴力に障害が生じます。聴覚障害は、神経そのものに異常があることから生じる「感音性」であったり、音の伝播に関わる空間・構造物に異常があることから生じる「伝音性」であったり、両者が混じっていたりとさまざまです。また、聴力障害の程度も多様であり、完全に聞こえが失われていることもあります。
腎臓に関しての症状については、見られることもそうでないこともあります。腎臓関連の症状を見る場合であっても、重症度には幅があります。腎臓がまったく形成されていない重症例を見ることもあります。
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