検査・診断
HFpEFが疑われる場合は、以下のような検査が行われます。
心エコー検査
心臓の動きや大きさだけでなく、“左室駆出率”などの心機能も評価できる検査です。簡便に行うことができるため心臓の機能を評価するのに広く用いられます。HFpEFでは心臓が血液を送り出す能力を示す左室駆出率が50%以上に保たれていることが診断基準の1つとなります。
血液検査
HFpEFの確定診断を血液検査のみで下すことはできませんが、心臓へかかっている負担の指標である“BNP”という心臓の筋肉からでるホルモン量の測定などが診断に役立ちます。また、心臓の筋肉へのダメージなどを評価するためにも血液検査が必要となります。
画像検査
心臓の大きさの異常などを評価するためにX線やCTなどの画像検査を行うことがあります。しかし、HFpEFは心臓の大きさなどに異常をきたしにくいため、画像検査では異常がはっきり分からないことも少なくありません。
心臓カテーテル検査
足の付け根や腕・手首などの比較的太い動脈や静脈から挿入したカテーテル(医療用の細い管)を心臓まで至らせ、造影剤を注入して血管の状態や心臓の動きを調べたり、心室や心房の圧力や心拍出量を測定することで心臓の機能を調べたり、心臓の筋肉を少し採取(心筋生検)することもできる検査のことです。心エコー検査ではできない評価も行えますが、体への負担が小さくはない検査であるため、全身の状態によっては行えないこともあります。
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