SPan-1は、がんの存在を示す目印になる腫瘍マーカーのひとつです。腫瘍マーカーとは、がん細胞が作り出す物質のことで、がんの発生にともなって増えるようになるため、血液中などに含まれる量をみることで、がんの有無や進行度などを判断する手がかりにすることができます。
SPan-1は膵がん、胆道がん、肝がんの3つに特異性が高く、このようながんの診断や、治療効果の判定、再発のモニタリングなどに用いられます。
SPan-1などの腫瘍マーカーは、がんの診断によく用いられますが、通常はがんがある程度大きくならないと数値が上昇しません。そのため、早期のがんでは発見できない場合が多くあります。
また、がん以外の病気で陽性となる場合もあり、SPan-1では膵炎、肝炎、肝硬変などで陽性を示すことがあります。このような性質から、腫瘍マーカーはあくまで診断の補助手段にすぎず、診断を確定するには精密検査が必要となります。
SPan-1の測定は、主に膵がんや胆道がん、肝がんが疑われる場合に行われます。また、人間ドックのオプション検査項目に含まれている場合もあります。ただし、SPan-1などの腫瘍マーカーだけで、がんの有無や進行度などが確実に分かるわけではありません。
また、SPan-1はがん治療を受けている方に対して治療の効果を判定する目的や、治療後に再発の有無を確認する目的で測定されることがあります。
検査前に注意すべきことは特にありません。
SPan-1は、血液検査で採取した血液を用いて測定します。採血の妨げにならないよう、検査当日は袖周りにゆとりのある服装を心がけるとよいでしょう。
健康診断で行う採血と同様、数分程度で終わることがほとんどです。針を刺す際に痛みを感じますが、痛みも一般的な採血時と同程度だと考えられます。
SPan-1の検査結果は数値で表され、基準値は30U/mL以下が一般的です。これよりも高い場合は陽性の判定となります。ただし、検査方法や検査機関によっては基準値が異なる場合もあるため、結果については医師からの説明をよく聞くようにしましょう。
SPan-1が基準値を超えた場合には、膵臓、胆道、肝臓などにがんがある可能性があるため、より詳しく調べるための精密検査が実施されることが考えられます。
精密検査の内容は疑われるがんの種類によって異なりますが、行われることの多いものに超音波検査、CT検査、MRI検査、組織を採取する生検(病理検査)の4つがあります。また、必要に応じてMR胆管膵管撮影(MRCP)や内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)が行われる場合もあるでしょう。いずれにしても、検査の内容はSPan-1だけでなくほかの腫瘍マーカーや症状などから総合的に判断して決定されます。
また、SPan-1はがん治療の効果判定のために用いられることもあります。しかし、SPan-1だけで判断することはできず、ほかの腫瘍マーカーや画像診断など、さまざまな検査結果をみる必要があります。そのため、治療中に測定したSPan-1が基準値を超えていても、総合的にみて経過が良好と判断される場合もあります。その場合は特別な対処がなされず、現行の治療や経過観察が続けられることも考えられます。
SPan-1などの腫瘍マーカーは、血液検査で比較的簡単に測定できることから、がんの診断によく用いらますが、この検査のみで診断を確定することはできません。診断を確定するには精密検査が必要なため、SPan-1が基準値を超えた場合には精密検査を受けるようにしましょう。精密検査の結果からがんの存在が否定された場合でも、定期的にがん検診を受け、万が一の場合の早期発見につなげることが大切です。治療を受けている方においては、医師の指示に従って治療を行い、自己判断で中断することのないようにしましょう。
本記事で採用している検査名称はより一般的な表現を採用しておりますが、医療機関や検査機関によって異なる場合があります。また名称が異なる場合、検査内容も一部異なっている場合があります。
周辺でSPan-1に関連する治療の実績がある医師
東京医科大学病院 消化器内科 主任教授
内科、血液内科、リウマチ・膠原病内科、外科、心療内科、神経内科、脳神経外科、呼吸器内科、呼吸器外科、消化器内科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、小児外科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、矯正歯科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、循環器内科、糖尿病内科、代謝内科、内分泌内科
東京都新宿区西新宿6丁目7-1
東京メトロ丸ノ内線「西新宿」2番出口またはE5出口 徒歩1分、JR山手線「新宿」西口 その他JR複数線、小田急線小田原線、京王電鉄京王線、都営新宿線なども利用可能 徒歩10分
医療法人社団 藤﨑病院 理事長 院長
内科、血液内科、外科、脳神経外科、消化器外科、整形外科、皮膚科、泌尿器科、リハビリテーション科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、糖尿病内科、肝胆膵外科、肛門外科、放射線診断科
東京都江東区南砂1丁目25-11
都営新宿線「西大島」都営バス 門前仲町行き(都07)、葛西橋または葛西車庫行き(草28) 境川下車 徒歩3分 バス、JR中央・総武線「亀戸」都営バス 葛西駅行き(亀29)、門前仲町行き(都07)など 境川下車 徒歩3分 バス
東京医科大学八王子医療センター 消化器外科・移植外科
内科、血液内科、リウマチ科、外科、精神科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、放射線科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、腫瘍内科、感染症内科、消化器内科、糖尿病内科、内分泌内科、代謝内科、脳神経内科、老年内科、頭頸部外科、総合診療科、病理診断科
東京都八王子市館町1163
JR中央本線(東京~塩尻)「高尾」南口 京王バス 医療センター経由館ケ丘団地行き 医療センター下車 京王電鉄高尾線も利用可能 バス7分、JR横浜線「八王子みなみ野」無料シャトルバス運行 バス
独立行政法人国立病院機構 東京医療センター 一般・消化器外科 医長
特集コンテンツ
国立病院機構 東京医療センターー低侵襲な医療を患者さんに提供することで地域医療に貢献する
区西南部医療圏の医療を支える東京医療センターによる、前立腺がん・子宮体がん・胃がん.大腸がん・慢性中耳炎.真珠腫性中耳炎の治療をテーマにした特集です。
内科、アレルギー科、血液内科、リウマチ科、外科、精神科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、緩和ケア内科、腫瘍内科、感染症内科、消化器内科、糖尿病内科、内分泌内科、膠原病内科、脳神経内科、放射線診断科、放射線治療科
東京都目黒区東が丘2丁目5-1
東急田園都市線「駒沢大学」 徒歩15分
JR東京総合病院 院長
内科、血液内科、リウマチ科、外科、精神科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、小児科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、緩和ケア内科、腫瘍内科、消化器内科、糖尿病内科、内分泌内科、膠原病内科、脳神経内科、血管外科、総合診療科
東京都渋谷区代々木2丁目1-3
都営大江戸線「新宿」A1出口 京王新線・都営新宿線も利用可 徒歩1分、JR山手線「新宿」南改札・甲州街道改札・新南改札 徒歩5分、JR山手線「代々木」北口 徒歩5分、小田急線「新宿」南口改札 徒歩5分