Ⅰがたぷろこらーげん-N-ぷろぺぷちど

Ⅰ型プロコラーゲン-N-プロペプチド

別名
total P1NP
血液検査
血液を採取し、その中に含まれる物質などを測定する検査です。
鑑別診断
この検査だけで病名を確定することはできませんが、異常の有無やどのような病気が考えられるかなどを知ることができるものです。検査結果に応じて、さらに検査が追加される場合があります。
フォローアップ
治療の効果や、病気の経過を知るために行われる検査です。定期的に繰り返して実施されることもあります。
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基準値・基準範囲(出典元:エスアールエル詳細)

※検査機関・検査方法によって異なる場合があります。

  • 男性(30~83歳):18.1~74.1ng/mL
  • 閉経前女性(30~44歳):16.8~70.1 ng/mL
  • 閉経後女性(45~79歳):26.4~98.2 ng/mL

I型プロコラーゲン-N-プロペプチドは、骨が新しく作られる過程で生成され、血液中に放出される代謝物質のことです。

骨を作る骨芽細胞のはたらきを反映する物質であり、主に骨粗しょう症の診断や治療管理に役立てられる物質です。このような物質を骨形成マーカーと呼びます。

骨には新しい骨を作る細胞(骨芽細胞(こつがさいぼう))と、古くなった骨を壊す細胞(破骨細胞(はこつさいぼう))があり、これらの細胞が骨の破壊と形成を繰り返すことで骨を丈夫で新しい状態に保っています。しかし、加齢や服薬などで骨破壊と骨形成のバランスが崩れると、骨が(もろ)くなり、折れやすくなる骨粗しょう症になります。骨形成マーカーと骨吸収マーカーを測定することで同じ 骨粗しょう症でもタイプが分かれ、それぞれに適切な薬が違ってきます。

I型プロコラーゲン-N-プロペプチドは骨芽細胞が骨を作る初期の段階で作られ、血液中に放出される代謝産物です。そのため、骨形成マーカーの中でも骨代謝の変化を反映するタイミングが早く、骨粗しょう症の治療効果の判断に適しているといわれています。

I型プロコラーゲン-N-プロペプチドは、骨粗しょう症の診断時に、骨粗しょう症の状態をみる目的や骨粗しょう症のタイプを見分けて適切な薬を選ぶ補助のために検査が行われることがあります。

また、この検査は骨粗しょう症の治療経過を観察する目的で行うこともあります。特に、骨形成を促進する骨粗しょう症治療薬であるPTH製剤の効果判定に適した検査項目とされています。

検査を受ける病院以外で骨粗しょう症の治療薬を処方されている場合は、事前に医師に伝えるようにしましょう。

検査を受けられない/受けるのに注意が必要な人

この検査では採血を行います。血栓を予防する薬を飲んでいる場合は採血後の止血に時間がかかる場合があるため、採血後は時間をかけて止血を行うようにしましょう。

また、採血時にはアルコール消毒を行うため、アルコールにアレルギーがある場合はスタッフに伝えるようにしましょう。

検査前に心がけるとよいこと

採血を行う場合は腕の血管から採血を行います。そのため、袖回りにゆとりのある服装を心がけるとよいでしょう。

採血がスムーズにできれば、検査は短時間で終了します。採血針を刺す際に痛みを感じる場合がありますが、一般的な採血時の痛みと同程度と考えてよいでしょう。

検査の結果は、血液中の量で表され、男性または女性で基準値が異なります。

また、女性は閉経前後で骨の代謝機能が変化するため、閉経前と閉経後によっても基準値が異なります。一般的な基準値は以下の通りですが、検査の方法や検査機関によって基準値が異なる場合もあるため、結果については担当医の説明をよく聞くようにしましょう。

  • 男性(30~83歳) 18.1~74.1(ng/mL)
  • 閉経前女性(30~44歳) 16.8~70.1(ng/mL)
  • 閉経後女性(45~79歳) 26.4~98.2(ng/mL)

血中のI型プロコラーゲン-N-プロペプチドが異常値を示した場合、骨粗しょう症が疑われます。I型プロコラーゲン-N-プロペプチドは、骨粗しょう症のほかの検査と同時に行われることがあり、行われる可能性のある検査としてはレントゲン撮影や骨量(骨密度)測定、ほかの骨代謝マーカーの測定などがあります。

また、骨粗しょう症治療薬のPTH製剤を使用すると、I型プロコラーゲン-N-プロペプチドの値が上昇します。この場合、基準値を上回る場合もありますが、医師が薬の効果が十分であると判断すれば特に問題視されないこともあります。

I型プロコラーゲン-N-プロペプチドは、骨粗しょう症の治療効果を判断するために行うことが多い検査です。骨粗しょう症は気づかない間に進行し、ちょっとしたきっかけで骨折につながることもある病気です。

特に高齢者は骨粗しょう症になりやすく、骨折をきっかけに寝たきりになることも少なくありません。

骨粗しょう症の治療を行っている人は、定期的な診察と薬物治療をきちんと続け、骨折を予防することが大切です。

本記事で採用している検査名称はより一般的な表現を採用しておりますが、医療機関や検査機関によって異なる場合があります。また名称が異なる場合、検査内容も一部異なっている場合があります。