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大腸がんの手術前や手術後の食事――術前の免疫栄養療法で合併症を予防できる?

大腸がんの手術前や手術後の食事――術前の免疫栄養療法で合併症を予防できる?
西口 幸雄 先生

大阪市立十三市民病院 院長

西口 幸雄 先生

井上 透 先生

大阪市立十三市民病院

井上 透 先生

目次
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大腸がんでは、手術後の合併症を減らすために、術前の栄養管理が有効であることが分かっています。また、大腸がんの手術後は、バランスのよい食事をとり、暴飲暴食をしないことが大切になるそうです。それはなぜなのでしょうか。

今回は、大腸がんの手術前後の食事や栄養について、大阪市立十三市民病院 院長である西口幸雄(にしぐちゆきお)先生と、同病院の外科・消化器外科部長である井上 透(いのうえとおる)先生にお話をお伺いしました。

サポートチーム

手術前の栄養管理で、手術後の状態が決まるといっても過言ではありません。

当院では、医師、歯科医師、看護師、薬剤師、管理栄養士などで構成された栄養サポートチーム(NST)が、一人ひとりの患者さんに合わせた栄養管理を行っています。

手術を受ける患者さんに対して行われる治療法のひとつに、“免疫栄養療法”があります。手術の1週間ほど前から、通常の食事に加えて、アルギニンやEPAなどが含まれる液体の栄養剤(食品)を1日2回飲んでいただきます。

免疫栄養療法によって、手術前に栄養状態を保つことで、手術後の合併症を減らしたという報告もあります。

海外のデータによると、手術後の感染症について、免疫栄養療法を行った群が、行わなかった群と比べて半減するという結果が示されました。また、免疫栄養療法を行った群のほうが、在院日数が少ないという結果が出ています。こうしたことから、術後の患者さんの状態をよりよくするために、免疫栄養療法を行うという治療選択肢があります。

免疫栄養療法は、一部実費診療(8000円程度)です。

手術前の食事で気をつけることは、絶食や食事量を減らしたりせず、少しでも食べて腸を動かしておくことです。特に絶食は避けるようにしましょう。

手術後は、腸閉塞*などの合併症を予防するために以下のことに気をつけましょう。

  • 暴飲暴食をしない
  • バランスよく食べる
  • よく噛んで食べる
  • 手術後2~3か月は食物繊維が少なめの食事を意識

当院では、術後2日目からおかゆやスープで食事を始めます。退院後は、食材や食べ物の制限は特にありません。ただし、大腸がんの手術後は、程度の差はありますが腸閉塞を起こしやすい状態です。手術後の再入院の原因では、腸閉塞が多くみられます。暴飲暴食をしないように気をつけましょう。

 腸閉塞の予防のために

また、大腸がんの手術後に食べてはいけないものはありません。ただし、手術後2~3か月は、キノコやこんにゃく、海藻など消化しづらい物を食べるときは、腸に詰まらないようによく噛むということが大切です。

食べたいものを制限することは、精神的にもあまりよくありません。食事は、バランスよく、食べ過ぎないことを意識するようにしましょう。

腸閉塞:腸管が塞がれて、食べた物や消化液などが流れなくなる状態

手術後に「早く食べ始める人は早くよくなる」といわれることがあります。しかし、お腹が痛いときや食欲がない場合は無理して食べる必要はありません。食べずに腸を休めることも大切です。あまりに食事がとれないときは、点滴で栄養をとることもできます。医師に相談してみてください。

西口先生

西口幸雄先生:

私自身、10年程前に大腸がんを経験しています。そのため、術後の生活や身体の状態について、自身の経験を交えてアドバイスすることがあります。自分自身が病気を経験したことで、ある程度、患者さんの生活や体の悩みが分かるようになったからです。

特に排泄など、大腸は生活の悩みと密接に関わっています。術後のさまざまな不安についても、ご相談いただければ、自身の経験を交えアドバイスさせていただきます。

井上先生

井上 透先生:

大腸がんの手術前には、術後の生活や体の状態についてご説明します。ただし、必ずしも説明通りとは限りません。人工肛門をつくった方、肛門を温存した方など、患者さんによって状態は異なりますが、なかには、術前には予想していなかった症状が現れるような方もいらっしゃいます。

どのような状態であっても、これまでの症例をもとにアドバイスすることが可能です。どんなささいなことであっても、積極的にご相談ください。

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