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大腸がんのステージ分類―手術対象はステージⅢまで?
大腸がんは、がんの深さとリンパ節転移、遠隔転移をしているかでステージ0〜Ⅳに分類されます。各ステージや患者さんの状態によって、大腸がんの治療法は異なります。今回は、大腸がんのステージ分類について...
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大腸がんのステージ分類―手術対象はステージⅢまで?

公開日 2018 年 08 月 08 日 | 更新日 2018 年 09 月 18 日

大腸がんのステージ分類―手術対象はステージⅢまで?
西口 幸雄 先生

大阪市立十三市民病院 副院長

西口 幸雄 先生

目次

大腸がんは、がんの深さとリンパ節転移、遠隔転移をしているかでステージ0〜Ⅳに分類されます。各ステージや患者さんの状態によって、大腸がんの治療法は異なります。今回は、大腸がんのステージ分類について大阪市立十三市民病院副院長の西口幸雄先生にお話を伺いました。

大腸がんのステージ分類

大腸がんのステージは0〜Ⅳに分類され、数字が進むほどがんの状態が悪くなります。

5年生存率はデータによって多少差がありますが、ステージⅠまでは95%以上、ステージⅡは85%以上、ステージⅢは75%以上です。ステージⅣの場合は、10%台となり、予後は優れないといえます。

手術前の診察で大体のステージは予想できるものの、正確なステージは手術後にがんの細胞・組織を顕微鏡で調べることでわかります。大阪市立十三市民病院では、手術後1〜2週間ほどで結果がでます。ステージⅣの場合は手術をしなくても、どこに転移しているのか検査でわかります。

ステージはどのように決まる?

大腸がんのステージは、「大腸癌取扱い規約第9版」で定められており、以下の3つの要素で決まります。

  1. 壁深達度(Tで表される)
  2. リンパ節転移(Nで表される)
  3. 遠隔転移(Mで表される)

<大腸癌取扱い規約 第9版.大腸癌研究会 編.金原出版.2018.より引用>

壁深達度(がんの深さ:T)

大腸壁の構造

壁深達度(がんの深さ)は、以下のようにTで表されます。

Tis  癌が粘膜内にとどまり、粘膜下層に及んでいない

T1a  癌が粘膜下層(SM)までにとどまり、浸潤距離が1000μm未満である

T1b  癌が粘膜下層(SM)までにとどまり、浸潤距離が1000μm以上であるが、固有筋層(MP)に及んでいない

T2  癌が固有筋層まで浸潤し、これを越えない

T3  癌が固有筋層を越えて浸潤している

   漿膜を有する部位では癌が漿膜下層にとどまる

   漿膜を有しない部位では癌が外膜までにとどまる

T4a  癌が漿膜表面に接しているか、またはこれを破って腹腔に露出しているもの

T4b  癌が直接他臓器に浸潤している

<大腸癌取扱い規約 第9版.大腸癌研究会 編.金原出版.2018.より引用>

リンパ節転移(N)

リンパ節転移は、以下のようにNで表されます。

N0 領域リンパ節転移を認めない

N1 腸管傍リンパ節と中間リンパ節の転移が1〜3個

    N1a  腸管傍リンパ節と中間リンパ節の転移が1個

  N1b  腸管傍リンパ節と中間リンパ節の転移が2〜3個

N2 腸管傍リンパ節と中間リンパ節の転移が4個以上

  N2a:腸管傍リンパ節と中間リンパ節の転移が4〜6個

  N2b:腸管傍リンパ節と中間リンパ節の転移が7個以上

N3 主リンパ節に転移を認める。下部直腸癌では、主リンパ筋あるいは側方リンパ節に転移を認める

<大腸癌取扱い規約 第9版.大腸癌研究会 編.金原出版.2018.より引用>

遠隔転移(M)

遠隔転移は、以下のようにMで表されます。

M0 遠隔転移を認めない

M1 遠隔転移を認める

M1a  1臓器に遠隔転移を認める

M1b  2臓器以上

  M1c  腹膜転移を認める

<大腸癌取扱い規約 第9版.大腸癌研究会 編.金原出版.2018.より引用>

ステージが進行するにつれて現れやすい症状

ステージが上がるにつれて、血便の量が多くなる、腹痛が増す、お腹が張る、嘔吐するなどの症状が現れてきます。

一般的に、ステージが進むほど症状は重くなると考えられますが、そうではない場合もあります。たとえば、ステージⅡの段階であっても、嘔吐や腹痛が現れる場合もあります。

 

大腸がんにおけるステージ別の治療方針

ステージ0

ステージ0の場合、内視鏡治療でがんを切除します。

ステージⅠ〜Ⅲ

ステージⅠのうち、がんの浸潤が軽い場合は内視鏡治療を行います。それ以外のステージⅠ〜Ⅲは、外科治療です。開腹手術や腹腔鏡手術でがんの切除とリンパ節郭清をします。再発の可能性が高いがんなどには、術後に補助化学療法が行われます。

ステージⅣ

ステージⅣの場合は、主に化学療法や放射線療法を行います。患者さんの状態によっては手術をすることもあります。

手術や化学療法、放射線療法などができないほどに患者さんの全身状態がよくない場合は、対症療法を行います。

早期発見のためには定期的な検診を!

西口先生

大腸がんは、早期のうちに発見して治療ができれば基本的に治すことができます。ステージⅠの一部までが早期がんといわれますが、早期で発見される方が多いわけではありません。

大腸がんは、誰にでもなる可能性のある病気です。その認識を持ち、40歳を過ぎたら毎年大腸がん検診を受けましょう。

大阪市立大学医学部を卒業後、大阪市立総合医療センターなどを経て、2018年4月より大阪市立十三市民病院の副院長を務める。
大腸がんなどの手術を専門とし、自身も大腸がんを経験。常に患者さんとそのご家族の目線に立って治療法を提案している。
また栄養療法に積極的に取り組み、術後の合併症を減らすために栄養の観点からも手厚くサポートしている。

「大腸がん」についての相談が19件あります

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