治療
クリッペル・トレノネー症候群は生まれつきの病気であるため、今のところ病気を根本的に治療する方法はありません。現れた症状や今後起こり得る症状に対して、その都度治療や予防が行われます。
脈管奇形に対する治療
患者によって治療法は異なりますが、痛みが生じている場合は痛み止めの内服を、むくみが強い場合は弾性ストッキングを使った圧迫療法が行われます。
手術による治療法もあり、切除療法、硬化療法、塞栓術、レーザー治療などから、一人ひとりに合った方法を選びます。
治療を行うことによって奇形が改善したり、その状態が維持されたりすることが期待されますが、いずれの場合も生涯にわたって継続的な管理が必要です。
近年、分子標的治療薬のシロリムスが医薬品として承認され、脈管奇形の治療薬として期待されています。
血液に異常が生じた場合
血液の凝固機能の低下や、貧血が生じている場合には薬物療法が検討されます。
ただし、有効な薬物療法についてはまだ明確な見解がなく、中には保険適用ではない治療薬もあるため、治療を受ける際は医師とよく相談することが大切です。分子標的治療薬のシロリムスは血液に異常が生じた場合の治療薬としても期待されています。
足の長さに左右差がある場合
足の長さに左右差がある場合、装具を用いてその差を埋めたり(下肢補高装具)、 手術治療を行って差を少なくしたりする方法(骨端線成長抑制術、骨延長術)があります。
また、大きくなった手足や形に対しても、手術治療で病変を切除する(減量手術)などの形を整える方法があります。
「クリッペル・トレノネー症候群」を登録すると、新着の情報をお知らせします
「クリッペル・トレノネー症候群」に関連する記事
